生え際のボリュームが減ったり、髪がスカスカになると「このまま薄毛が進行するのでは?」と不安を抱く方もいるでしょう。
生え際のボリュームが減ったり髪がスカスカになったと気になりだしたら、まず原因を知ることが大切です。薄毛は何も対策をしなければ症状が深刻化していく一方なため、早期に行動することが重要です。
本記事では、髪がスカスカな状態の基準と原因、その状態がカバーできる方法をまとめました。
「生え際のボリュームが減った」「髪がスカスカになってきた」と悩んでいる方は、日常生活でできる改善方法もまとめているため、ぜひ参考にしてください。
髪がスカスカってどんな状態?判断する薄毛サインを紹介
生え際が薄くなると、前髪を下ろしているにも関わらずおでこや地肌が透けて見えるようになります。
具体的に、髪がスカスカな状態とは以下の4つのようなケースです。
- 前髪を下ろしてもおでこや地肌が透ける
- 生え際が後退している印象がある
- つむじが目立つ
- 全体的に髪が細くなったと感じる
上記のケースは、薄毛が進行しているかどうかを判断する基準にもなります。生え際から後退した部分が指2本以上、または2cm以上ある方は、薄毛が進行している可能性が高いです。
その他、普段から抜け毛の増加や髪のボリュームダウンを感じる、シャワー後に髪が塗れた状態で「毛が細くなった」「毛量が減っている」と感じる場合は、すでに薄毛が進行しており、髪がスカスカになっている可能性が高いでしょう。
髪がスカスカになってしまう原因
髪がスカスカの方に多い原因は以下の5つです。
- AGA、FAGAなどの脱毛症
- 誤った髪の毛のケア
- 髪の毛の引っ張りすぎ、頭皮の圧迫のしすぎ
- 乱れた生活習慣、溜まったストレス
- 髪の毛の梳きすぎ
AGA・FAGAなどの脱毛症
髪がスカスカになった場合、まずAGA・FAGAを原因として疑います。
男性の場合、AGAの進行レベルや薄毛の型は9つあり、M字、O字、U字など部位ごとにわけられます。どの進行も前頭部や頭頂部など頭部の一部が薄くなる特徴があります。
これに対して、女性のびまん性脱毛症などのFAGAは、局所的な脱毛が起こるわけではなく、頭部全体が薄くなっていく特徴があります。
AGA、FAGAは進行性の脱毛症です。AGA診療のガイドラインから日本人男性がAGAを発症する確率は全年齢平均で約30%と発表されており、髪がスカスカになった原因が脱毛症であるケースは少なくありません。
AGA、FAGAなどの脱毛症は自然治癒は難しく早期の治療が重要です。髪がスカスカになり始めた場合は、まずAGA専門のクリニックに受診し、適切な診断を受けるようにしましょう。
誤った髪の毛のケア
誤った髪の毛のケアを行うこと、普段からケアを怠ることも髪がスカスカになる原因の一つです。
入浴後などに髪の毛を濡れたまま放置すると、髪の毛の内部にある水分やたんぱく質が流れ出て、髪の毛がダメージを受けていきます。自然乾燥は髪が痛み、細くなる原因となるため、結果的に抜け毛や薄毛を引き起こし髪がスカスカになります。
また、トリートメントを怠ったり、ヘアワックスやオイルの使いすぎや洗い残しもダメージの一つとなり、髪がスカスカになる原因になります。
日頃から髪の毛が乾燥しパサパサになっている方は、髪の毛がダメージを負っているサインであるため、ヘアケアの見直しが必要です。
髪の毛の引っ張りすぎ・頭皮の圧迫しすぎ
頭皮に負担をかけることも、抜け毛や薄毛を悪化させ、髪がスカスカになる原因の一つです。ポニーテールや三つ編みの様に、髪の毛を引っ張る髪型を習慣的に行う方は注意してください。
髪の毛を日常的に引っ張ることで起きる抜け毛は、牽引性脱毛症と呼ばれています。初期段階であれば頭皮への負担を減らすことで自然治癒が見込めるため、悪化する前に改善しましょう。
また、よかれと思って行った頭皮マッサージで頭皮を圧迫しすぎることや、帽子で日常的に頭皮を圧迫することも抜け毛や薄毛を引き起こし、髪がスカスカになる原因になります。
頭皮を圧迫しすぎると血行不良を引き起こし、髪の毛に栄養が届かず髪の毛が乾燥してダメージを負ってしまいます。
参考:日本皮膚科学会|ヘアスタイルと脱毛症の関係はありますか?
乱れた生活習慣・溜まったストレス
食生活の乱れやストレスは、抜け毛や薄毛の原因になります。
ストレスは自律神経の乱れにつながり、血管収縮による血行不良を引き起こします。血流が滞ると頭皮に栄養や酸素がいきわたらず、髪の成長を妨げる原因となります。
また、睡眠不足や運動不足、過度な飲酒や喫煙も血行不良を引き起こす原因となるため、生活習慣が乱れている方は注意が必要です。
髪の毛の主成分はタンパク質やビタミン、ミネラルです。高カロリー、高脂質な食事ばかりで食生活が乱れている方も抜け毛が増え、薄毛になりやすいです。
また、高カロリー、高脂質な食事は皮脂の分泌を増やし、頭皮がべたつく原因となります。頭皮環境が悪化し抜け毛や薄毛が進行する原因となるため、食生活にも注意しましょう。
髪の毛の梳きすぎ
髪を梳き(すき)すぎた場合、毛量が一時的に減少しているため、髪がスカスカに感じるケースがあります。また、梳きすぎは髪が乾燥しやすい状態になっているため、オイルやトリートメントを使用したヘアケアが重要です。
もし梳きすぎた場合には、髪の伸びを待つしかありません。毛量が多いからといって美容院で髪を梳きすぎると、髪が乾燥しやすい頭皮環境となり、将来の抜け毛や薄毛につながってしまいます。髪の梳きすぎには注意しましょう。
髪がスカスカな状態を少しでもマシにする方法
髪がスカスカな状態を少しでもマシにするために有効な方法は以下の3つです。
- 育毛剤を使う
- 普段のヘアスタイル、頭皮ケアを見直す
- 生活習慣を改善する
育毛剤を使う
育毛剤を購入し、頭皮全体に塗布することで発毛が促進され、髪がスカスカな状態がマシになります。
育毛剤を使用する時は用法、用量を守って使うことが大切です。誤った方法や過度な塗布を行うと頭皮を刺激し、よりダメージを与える原因となってしまいます。
育毛剤は多く塗布すれば発毛がより促進されるというわけではないため、用法と容量は必ず守りましょう。
普段のヘアスタイル・頭皮ケアを見直す
頭皮の負担を最小限に抑えるために、ヘアスタイルと頭皮ケアを見直すこともポイントです。
髪型でポニーテールや三つ編みをよくする方は、髪をおろしたりショートヘアにすることで頭皮への負担を抑えられます。
また、毎日同じスタイルで髪を結ぶ方は一点に負担が集中しやすいため、時々髪型を変えて頭皮の血行不良を防ぐことが大切です。
「シャンプーは1日1回まで」「洗髪後はドライヤーでしっかりと乾かす」など、頭皮ケアを見直すことも必要です。
特に、髪が濡れている状態が長いと、湿気により頭皮に雑菌が繁殖しやすくなったり、髪の乾燥によりダメージを与えるきっかけとなったりするため、洗髪後はすぐに髪の毛を乾かす習慣を身につけましょう。
生活習慣を改善する
生活習慣を改善し、身体の内側から頭皮環境を整えることも大切です。
- 髪の毛に良い栄養素が豊富な食材を意識して摂る
- 睡眠時間を十分に確保する
- 適度に汗をかく運動を習慣にいれる
- 眼精疲労や肩こりの予防に仕事の姿勢を見直す
たんぱく質を中心とした栄養バランスの食事は育毛をサポートします。不足しがちな栄養素や不規則な食生活を送っている方は、サプリメントを活用するのもいいでしょう。
また、有酸素運動を行うと血行が促進され、健康的な髪の成長につながります。気分転換にもなり、ストレス解消にもなるでしょう。
ストレスは自律神経の働きを乱すため、髪の成長を妨げます。自分なりのストレス解消法を見つけ、できる限りストレスを溜めない生活を心がけましょう。
髪がスカスカでも似合う髪型を男女別に紹介
髪がスカスカでも似合う髪型を男女別に紹介します。髪型を工夫することで、髪がスカスカな状態が気にならなくなるため、薄毛を気にしている方はぜひ参考にしてください。
男性におすすめの髪型 | 女性におすすめの髪型 |
・ショートレイヤー・ソフトモヒカン | ・バングカット・ベリーショート・ボブ・レイヤーカット |
男性の髪型
髪がスカスカで悩んでいる男性は、髪型のポイントを押さえればカバーできます。
- ショートレイヤー
- ソフトモヒカン
ショートレイヤー、ソフトモヒカン、坊主などにすることで毛量の減少をカバーでき、髪がスカスカでも気になりにくくなります。また、ショートの髪型にすることで、スカスカな部分が目立ちにくくなり清潔感も出るでしょう。
一方で、マッシュヘアなど毛量を必要とする髪型をすると、手入れが大変になったり自分でセットすると似合わなかったりする可能性があるので避けるのが無難です。
スカスカな状態をカバーできる髪型にすれば、自分に自信を持てるようになるため、見た目とともに好印象を持たれやすくなります。
女性の髪型
女性はどの髪型でも、透け感を生かしたりふんわり感を出したりすることを意識しましょう。
- バングカット
- ベリーショート
- ボブ
- レイヤーカット
短めの髪型がスカスカな髪を目立ちにくくするポイントです。
もし、ミディアム、ロングヘアなど長めの髪型にしたい場合はヘアアレンジでカバーしましょう。髪がスカスカな部分にかぶさるように、後ろやサイドから髪の毛をもってきて、ボリューム感を出すことがヘアアレンジのポイントです。
また、ブローをする時は髪の毛を根元からしっかり立ち上げるようにしましょう。ふんわり感を重要視したヘアケアを日常的に行うことが、髪のスカスカが気にならなくなるポイントです。
髪のスカスカが気になるなら早めの対応が回復につながる
髪がスカスカな状態は周りからの目線が気になり、気持ちも落ちてしまうでしょう。髪がスカスカになった場合、原因が把握できれば、状態を改善する方法が見つかります。
AGA・FAGAなど脱毛症の場合は自然治癒が難しいため、クリニックでの治療が必要です。髪のスカスカが気になりだしたら、まずは医師や専門家に相談しましょう。早めに対応することが、毛量の回復につながるコツです。