「毎日シャンプーをしているのに頭のフケが目立つ」「頭のフケを一瞬でなくしたい」とお悩みの方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。

そもそもフケとは、古くなった頭皮の角質が剥がれ落ちたもので、健康な人にでもフケは発生します。

しかし、頭皮に何かしらのトラブルが起こるとフケが増え、目立ってしまう場合があります。毎日シャンプーをしていてもフケがあると清潔感がない印象に見られてしまい、悩んでいる方は少なくありません。

本記事では、頭のフケをいち早く改善する対策を紹介します。なるべく早く頭のフケをなくしたい方は参考にしてみてください。

頭のフケを一瞬でなくす方法はある？

結論からいうと、頭のフケを一瞬でなくす方法はありません。しかし、フケを目立たなくする方法には下記のようなものがあります。

しかし、上記で紹介した方法はあくまで一時的な処置なので、フケの根本的な解決にはなりません。

フケの量や頭皮の状態によっては効果が見込めないこともあるので、フケをなくすためにはある程度の時間をかけて健康な頭皮・頭髪を取り戻す必要があります。

頭のフケをいち早く改善するためには

解説したように、頭のフケを一瞬でなくし根本的に解決する方法はありませんが、普段の生活習慣を変えることで頭のフケのいち早い改善に繋がります。

ただし、フケをなくす効果的な方法はフケの種類によって異なります。まずは自分のフケの種類を確認し、自分に合った方法でフケを改善していきましょう。

まずは自分のフケの種類を確認する

目立つフケの種類には「脂性フケ」と「乾性フケ」の2種類があります。下記の表で自分のフケはどちらのタイプなのかを確認してみましょう。

表で自分のフケの種類が分かったら、それぞれのフケに合った対策を確認しましょう。

	脂性フケ	乾性フケ
フケの大きさ	粒が大きい	粒が小さい
色	黄色っぽい	白っぽい
フケ・頭皮の状態	ベタベタ	カサカサ
目立つ場所	頭皮や髪の毛の根元	襟元や肩口

フケをいち早く改善する対策 |フケの種類別に解説！

先ほども解説したように、フケの改善のためには自分のフケの種類にあった対策をすることが大切です。今日から始められる対策もあるので取り組めそうなものから実践してみましょう。

しかし紹介する方法は、いずれもすぐには効果を実感できないかもしれません。

根気よく継続することが重要なので、効果が出ないからと言ってすぐに諦めずに実践してみましょう。

脂性フケの対策

脂性フケは、頭皮から過剰に皮脂が分泌されることで発生します。これは髪を洗わずに寝てしまうことやビタミンB群が不足することが原因で起こります。

また、頭皮トラブルにより増えてしまうカビの一種、マラセチア菌が原因の場合もあります。

詳しい対策法は下記で紹介しているので、取り組めそうなものからチャレンジしてみましょう。

・シャンプーの頻度やシャンプーの仕方を見直す

頭皮を洗わないまま寝てしまうと寝ている間に菌が繁殖し、 頭皮環境を悪化させる原因になるため、毎日シャンプーをする習慣がない人はまず毎日シャンプーをすることを心がけましょう。

また、毎日シャンプーをしても洗い残しやすすぎ残しがあると頭皮に汚れが溜まって頭皮環境の悪化に繋がります。髪の毛を洗い流すというイメージより、頭皮を指の腹を使って洗うイメージで洗うことが重要です。

関連資料：【医師監修】髪の正しい洗い方。頭皮を守るシャンプーの方法

・シャンプーの成分を確認して使用する

毎日シャンプーをしているのにフケが気になる、という方は現在使用しているシャンプーが合っていない可能性があります。

自分のフケが脂性フケの場合は、下記成分が配合されたシャンプーを使うと良いでしょう。

成分	効果
ケトコナゾール	強力な抗真菌作用があり、フケと頭皮の炎症を効果的に抑制する。
亜鉛ピリチオン	フケやかゆみを防ぎ、頭皮環境を改善する。
イソプロピルメチルフェノール	脂性フケの原因菌の増殖を防ぎ、頭皮の清潔さを保つ。
ミコナゾール硝酸塩	フケと頭皮のかゆみを抑制する効果が高い。

ただし、フケは炎症を起こした頭皮がターンオーバーで排出されるまで続くため、2週間から4週間で経過を見ることが大切です。

・脂っこい食べ物を避ける

皮脂の過剰な分泌を促進しないよう、脂質を多く含む、脂っこい食べ物やスナック菓子、洋菓子などは脂質を多く含むため食べ過ぎないよう注意してください。

・適度なストレス発散

ストレスも皮脂が増加する原因の1つです。

適度に身体を動かしたり、趣味に没頭する時間を設け、日頃から適度にストレスを発散するよう心がけましょう。

乾性フケの対策

乾性フケは、脂性フケとは反対に頭皮の皮脂が不足し、乾燥していることが原因で発生します。乾燥した頭皮は頭皮のバリア機能が低下し、肌が生まれ変わる「ターンオーバー」が早くなります。その結果、未熟な角質細胞がフケとして剥がれ落ちる仕組みです。

詳しい対策は下記で紹介しているので、こちらもできるものからチャレンジしてみましょう。

・シャンプーの頻度やシャンプーの仕方を見直す

フケが気になるからといって一日に何度もシャンプーするのは更なる頭皮の乾燥に繋がるため乾性フケの場合は逆効果です。必要な皮脂まで洗い流さないよう、洗いすぎには注意しましょう。

また、シャンプーの際に頭皮を強い力で洗いすぎると頭皮を傷つけたり乾燥させる原因になります。フケが気になっている方は洗浄力を高めるためについ強い力でシャンプーをしてしまうかもしれませんが、指の腹でマッサージするように丁寧にシャンプーをすることを意識してみましょう。

・シャンプーの成分を確認して使用する

乾性フケの場合は、頭皮を乾燥させないことが重要です。

洗浄力が弱めな「アミノ酸系シャンプー」や植物由来の「ベタイン系シャンプー」と呼ばれるものを使ったり、フケ改善に有効な成分が配合されているか確認することもおすすめです。

また、乾性フケの方におすすめなシャンプーの成分は下記です。

成分	効果
サリチル酸	フケの原因となる過剰な角質を取り除き、新しい頭皮細胞の生成を促進する。
グリチルリチン酸2K（甘草由来）	かゆみや赤みなどの炎症症状を軽減する
保湿成分 ・ベタイン ・PCA-Na （ピロリドンカルボン酸ナトリウム） ・加水分解ケラチン ・グルタミン酸Na	頭皮の水分バランスを調整したり、保湿したりして頭皮環境を良好に保ってくれる。

脂性フケ同様に、フケは炎症を起こした頭皮がターンオーバーで排出されるまで続くため、2週間から4週間で経過を見てみましょう。

・シャワー/ドライヤーの温度を下げる

高温のシャワーの使用により頭皮を守るべき皮脂が失われていたり、ドライヤーの熱風で頭皮の乾燥を招いている可能性があります。

シャワーの温度は36〜38℃、ドライヤーは頭皮から20センチメートルほど離すように意識しましょう。

・頭皮の保湿対策をする

乾性フケの場合は、頭皮の乾燥を招かないように対策をすることが重要です。

シャワー後は頭皮用のオイルやローションで保湿したり、部屋を乾燥させないよう加湿器を使うなどして常に頭皮を乾燥させないよう、習慣づけを行うと良いでしょう。

・十分な睡眠時間を確保する

肌が生まれ変わる「ターンオーバー」の周期を正常に保つには、十分な睡眠時間を確保することが欠かせません。ターンオーバーの周期が乱れると未熟な表皮細胞が角層の表面を覆い、さらにダメージを受ける悪循環に陥るため、1日に6〜8時間の睡眠を確保すると良いでしょう。

参考：「睡眠とお肌」の深い関係。肌荒れだけじゃない！皮膚の老化まで左右する！？

・紫外線のダメージに注意する

紫外線によるダメージも頭皮の乾燥を招きます。頭皮用の日焼け止めの塗布や、日傘や帽子で対策を行いましょう。

対策しても改善しない場合は専門家へ相談を

紹介した対策を長期間実践しても改善が見られない場合は、脂漏性皮膚炎、尋常性乾癬、アトピー性皮膚炎、トンズランス感染症を発症している可能性があります。これらの病気を発症している場合は自分での改善が難しいため、早めに専門家や医師に相談することをおすすめします。

病気の症状が進行すると、枕元や部屋中にフケが目立ったり、かゆみをともなうケースもあります。かゆみをともなうと無意識に頭皮をかいて、さらにフケが落ちやすくなるといった悪循環に陥る方も少なくありません。

特に脂漏性皮膚炎を放置してしまうと薄毛の原因にも繋がります。気になる方は、医師に正相談してみましょう。

【まとめ】頭のフケをいち早くなくすには

解説してきたように、頭のフケを一瞬でなくすことはできません。根本的な解決のためには、自分のフケの種類やフケの原因を解明し、自分にあった対策を根気よく実践することが大切です。対策をしてもすぐに結果がでない場合も、ターンオーバーが繰り返される2週間ほどは様子を見てみましょう。

それでも効果が全く見られない場合は、対策法が合っていないか、その他の病気が原因の可能性があります。病気の場合は自分で解決することは難しいため、早めに医師に相談することをおすすめします。