頭を剃るとはげが目立たなくなると思い、スキンヘッドを検討する方もいるでしょう。スキンヘッドは髪の毛を剃り上げるため、薄毛が気になりにくくなります。

しかし、スキンヘッドは正しいやり方で剃らないと頭皮に負担がかかる可能性があります。剃った後のケアが必要になるため、十分に理解した上で取り組むことが重要です。

本記事ではスキンヘッドのメリットと注意点、正しいやり方を解説します。スキンヘッドで薄毛を目立たなくしたい方は、ぜひ参考にしてください。

髪の毛を剃る（スキンヘッドにする）ことではげが気になりにくくなる

スキンヘッドにすることは、はげの悩みを和らげる手段の一つです。きれいに剃れば、薄毛が進んでいる部分が目立たなくなります。

髪の毛をすべて剃り落とすと、薄毛を隠す必要がありません。はげているかどうかも客観的に判断しにくくなるため、髪型の悩みから多少なりとも解放されるはずです。

最近ではスキンヘッドをおしゃれとして楽しむ方もいます。薄毛の進行を気にして悲観するなら、髪の毛を剃る方がはげを気にしなくて済むため、見た目に多少の自信がもてるでしょう。

薄毛の悩み解消以外でスキンヘッドにするメリット

スキンヘッドにするメリットは、薄毛の悩み解消以外にもあります。

• 洗髪と乾燥の手間が減ること
• 頭の蒸れやかぶれなど湿気による肌トラブルが減ること

スキンヘッドにすると髪の毛を洗う必要がなくなるため、乾燥にかかる時間を短縮できます。日々の手間を大幅に減らせる他、ヘアケアも簡単になります。

また、大正製薬の研究結果には皮脂成分が少なくなれば、頭皮環境の悪化リスクを軽減できるとの記載がありました。スキンヘッドにすると通気性がよくなり、湿気がこもりにくくなります。脂性肌の方や汗をかきやすい方にとって、スキンヘッドは頭皮トラブルを減らす有効な手段となるでしょう。

参考 男性型脱毛症「AGA」患者の頭皮に 粘度の高い皮脂成分（トリグリセリド）が多いことを発見｜大正製薬

スキンヘッドにしてもはげの根本的な悩みは消えない

スキンヘッドをするメリットはいくつかありますが、はげの根本的な悩みは解消できません。髪の毛を剃っても毛穴はなくならず、薄毛が進行し続ける・髪の毛を伸ばした時に薄毛が以前より目立つ可能性があるからです。

スキンヘッドでも髪の毛の成長は続きます。別の髪型にしたいと考えた時には、以前よりも生え際が後退していたり、頭頂部や側頭部の薄さが悪化したりする場合があります。

スキンヘッドではげを隠せても、薄毛の進行は止められません。薄毛を根本から解決したいなら専門家への相談がおすすめです。

はげてもかっこいい！自分でスキンヘッドにする方法

自分で髪の毛を剃る際には、主に下記の道具を使用します。

• カミソリ（敏感肌用がおすすめ）
• シェービング剤（高保湿がおすすめ）
• 泡立てネット

また、スキンヘッドにする手順は下記のとおりです。

1. 頭をぬるま湯で予洗いする
2. シェービング剤を泡立てる
3. カミソリで剃る
4. 剃り終わりに頭皮をケアする

自分で剃る時は適切な道具を使い、肌に優しい方法で行うことが大切です。

1.頭をぬるま湯で予洗いする

頭をぬるま湯で温め、頭皮を柔らかくしましょう。毛穴が開くため、髪の毛が剃りやすくなります。

特に寒い季節は頭皮が冷えて硬くなりやすいです。ぬるま湯で十分に温めて、剃る準備を整えましょう。

2.シェービング剤を泡立てる

シェービング剤はカミソリの滑りをよくする他、肌を守るために欠かせません。500円玉くらいの量を手に取り、濡らした泡立てネットでしっかり泡立てましょう。この時、水が多すぎると泡立たなくなるので要注意です。

クリーミーで濃密な泡ができると、頭皮を保護しやすくなり安心して剃れます。

剃った後にヒリヒリする場合は、シェービング剤の泡を頭皮へ乗せる前にシェービング保護剤を使用するようにしてください。

3.カミソリで剃る

泡立てたシェービング剤を頭皮に乗せたら、カミソリで剃っていきます。

初めてスキンヘッドにする方・敏感肌の方は、毛の流れに沿って剃る「順ぞり」がおすすめです。慣れたら毛の流れに逆らって剃る「逆ぞり」を用いるとよりツルツルな触り心地に仕上がります。

頭の横のラインと後ろは剃り残しが多い部分のため、ゆっくり剃っていきます。頭皮を傷つけないように鏡を見ながら剃りましょう。

最後は剃り残しがないか、手で触ってチェックします。

4.剃り終わりに頭皮をケアする

きれいに剃り上げた後のケアで重要なのが保湿です。髪の毛を剃ったばかりの頭皮はデリケートな状態のため、化粧水や乳液を使用して首の後ろまで保湿してください。

特に冬場は乾燥しやすい季節です。まんべんなく保湿し、肌トラブルを予防しましょう。

もし剃る時に出血したら傷口をきれいに洗い、完全に止血してから絆創膏を貼るのがおすすめです。

はげが気になって頭を剃った後は日々のお手入れも大切

スキンヘッドにした後は頭皮の健康を維持するために、こまめなお手入れが重要です。特に、日々のシャンプーと保湿を意識する必要があります。

髪の毛がないため、頭皮を洗うシャンプーは石鹸でも問題ありません。しかし、頭皮に優しい成分が含まれたスカルプシャンプーなどを使用した方が、ダメージを抑えやすいです。

また、スキンヘッドは頭皮を守る役割を果たしている髪の毛がなく、乾燥しやすい状態です。剃った後はもちろん、日頃から化粧水や保湿クリームで十分に保湿しましょう。

特に入浴後や冬などは乾燥しやすいため、毎日の頭皮ヘアが必須です。

はげの悩み解消目的で剃る前に注意したいこと

はげの悩みを解消するために髪の毛を剃る時は、注意したい点があります。

• こまめな手入れが必要で手間がかかる
• 剃り方を誤ると頭皮に負担がかかり薄毛が悪化しやすい
• 日焼け・乾燥の影響を受けやすくなる
• 怖い・いかついなど女性受けが悪い傾向がある
• スキンヘッドが本当に似合うか確かめてから実行する

スキンヘッドは薄毛を隠す手段の一つですが、お手入れに手間がかかったり、日焼け・乾燥の影響を受けやすかったりする注意点があります。

勢いで剃って後悔しないようにポイントを理解してスキンヘッドを検討しましょう。

こまめな手入れが必要で手間がかかる

スキンヘッドは定期的なメンテナンスが欠かせません。髪の毛を剃っても毛穴はなくならないため、時間が経つと再び生えてきます。

髪の毛は1ヶ月で約1センチ、1日で約0.3ミリ伸びるといわれています。ツルツルの状態を維持するには2〜3日に1回は剃る必要があり、美容室や理容院などでプロに手入れしてもらう場合も頻繁に通うことになるでしょう。

また、自分で剃るとカミソリの交換頻度が上がります。替え刃やシェービング剤の費用もかかるため、コスト面での負担が必要になる点を把握しておくことが大切です。

剃り方を誤ると頭皮に負担がかかり薄毛が悪化しやすい

髪の毛を剃り上げるスキンヘッドは、頭皮に負担がかかりやすい行為です。

髪を剃ると、髪の毛によって広がっていた毛穴が一時的に閉じます。スキンヘッドとなれば一気に毛穴が閉じて頭皮が引っ張られるため、大きな負担となるでしょう。

この状態が続くと頭皮の血行不良を招きやすくなります。血流が悪くなれば毛根に十分な栄養が行き届かなくなり、髪の毛が生えにくくなる可能性があります。

スキンヘッドにする過程で薄毛になりやすくなるケースがあることを理解しておきましょう。

日焼け・乾燥の影響を受けやすくなる

スキンヘッドには頭皮を保護する髪の毛がないため、日焼けや乾燥の影響を受けやすい状態です。

直接、頭皮に紫外線の影響が及ぶと赤くなる他、ひどい場合はやけどのようになり皮がむけてしまいます。皮膚が弱い方や、日焼けしやすい夏場は帽子をかぶって外出するなど、頭皮を守る工夫が必要です。

またスキンヘッドは髪の毛によって頭皮の湿度を維持できず、乾燥を引き起こす可能性が高まります。特に、シャンプー時には頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥を招きやすくなります。フケや頭皮トラブルなどにつながるため、日々のケアを怠らないようにしましょう。

化粧水や乳液などで保湿し、定期的にお手入れを行うことが大切です。

怖い・いかついなど女性受けが悪い傾向がある

男性のスキンヘッドは、女性から見てあまりよくない印象をもたれているようです。

株式会社ノーマリズムが実施したアンケート調査によると、スキンヘッドの男性に対して「いかつい・怖い」と感じる方が6割を超えていることがわかりました。ドラマや漫画の影響により、サングラスをかけたいかつい男性のイメージを抱くことが多いようです。

なかには「清潔感がある」「男らしい」といったポジティブな声もありましたが、2割ほどにとどまりました。

テレビやSNSなどで見ると個性的でおしゃれに見えるかもしれません。しかし、世の女性の多くがスキンヘッドにあまり良い印象をもっていないことを理解しておきましょう。

スキンヘッドが本当に似合うか確かめてから実行する

スキンヘッドにする前は、自分に似合うか確かめてから行う必要があります。髪型を変えるのは一つの手段であり、似合うかどうかは別の話です。

髪の毛があった時には気にならなかった部分が、スキンヘッドにすると強調される場合があります。一度剃ってしまうと伸びきるまでに時間がかかるため、慎重に判断することが大切です。

最近では、ヘアスタイルをシミュレーションできるアプリがあります。剃ってから後悔しないように、自分にあてはめてから決めるのがおすすめです。

はげが気になって髪の毛を剃ることを検討中の方によくある質問

はげが気になり、髪の毛を剃ることを検討している方が抱くよくある質問を紹介します。

• 自分で剃るのが初めてな場合は電気シェーバーを使ってもいい？
• スキンヘッドと坊主の違いは？
• スキンヘッドにすると髪の毛が生えてこなくなる？
• スキンヘッドで青くならないコツは？

自分で剃るのが初めてな場合は電気シェーバーを使ってもいい？

初めてスキンヘッドにする場合、電気シェーバーを使っても問題ありません。カミソリに比べて肌に優しく剃りやすいため、慣れていない方にもおすすめです。

しかし、カミソリの方がきれいに仕上がりやすい特徴があります。カミソリで深剃りすると、剃り残しのないツルツルのスキンヘッドになるでしょう。

また、電気シェーバーはメンテナンスコストの高さがデメリットです。定期的に刃を交換したり、機種によってはその他の部品も交換したりする必要があります。状態によっては部品代が高額になる可能性があるため、器具のメリット・デメリットからよく検討してください。

スキンヘッドと坊主の違いは？

スキンヘッドと坊主の違いは、髪の毛があるかどうかです。それぞれの特徴を下表にて紹介します。

スキンヘッド	坊主
・カミソリや電気シェーバーで完全に剃り上げる ・カミソリで剃るため0.5mm以下の人が多い ・定期的に剃り上げる	・バリカンでカットする ・選べる髪の毛の長さの幅が広い ・定期的にカットする

スキンヘッドは髪の毛を完全に剃り上げる一方、坊主は髪が少し残ります。髪の毛の長さを選べるところがスキンヘッドとの大きな違いの一つです。

また、スキンヘッドはカミソリや電気シェーバーで定期的に剃り上げるため、手間がかかる可能性があります。坊主は定期的なカットで長さをそろえて、整えると良いでしょう。

どちらを選ぶかは自分に似合うか、見た目が好みかによって異なります。

スキンヘッドにすると髪の毛が生えてこなくなる？

スキンヘッドにすると、髪の毛が生えてこなくなるというのは嘘です。カミソリで剃るだけでは、毛根が失われることはありません。

ただし、剃ることで毛根が一時的に閉じ、生えにくくなります。また、剃る際に頭皮へ負担がかかり続けると、薄毛が進行する可能性があります。

スキンヘッドで青くならないコツは？

スキンヘッドで青くならないコツは主に5つあります。

• 深剃りする
• 毎日剃る
• スキンヘッドを継続する
• 保湿する
• 肌を焼く

青みは髪の毛の断面や毛根が透けて見えるのが大きな原因です。深剃りしたり毎日剃ったりすると、青みを減らせます。

またスキンヘッドを長く継続することも、青くならないようにするポイントです。柔らかくデリケートな頭皮は、皮膚の下にある髪の毛が透けやすくなります。時間が経つにつれて皮膚が硬くなっていくため、自然と目立ちにくくなるでしょう。

はげが気になるなら頭を剃ることも一手段として有効

薄毛に悩んでいる場合は、髪の毛を剃ってスキンヘッドにするのも一つの手段です。髪の毛がまばらに生えていたり、部分的に薄くなったりしていると、はげが目立ちます。スキンヘッドにすると薄毛を隠さなくて済むため、髪型の悩み解消につながるでしょう。

しかし、スキンヘッドにしても髪の毛の成長は続きます。ツルツルな状態を維持するにはこまめなお手入れを心がけ、日焼けや乾燥予防のために保湿する必要があります。また「怖い・いかつい」などの印象を与える可能性があることから、慎重に判断することが大切です。

スキンヘッドは根本的なはげの解消にはなりません。あくまではげを目立たなくする一手段のため、薄毛治療を目指すなら専門家への相談がおすすめです。