育毛剤の使用を検討する中で、デメリットが気になる場合もあるでしょう。

育毛剤を使用した方の口コミには「効果が感じられなかった」「かゆくなった」などネガティブな意見も見受けられます。

しかし、育毛剤は正しく使うことで、デメリット以上の効果が見込めることも事実です。

厚生労働省が定める「医薬部外品の効能効果の範囲」にも、育毛剤には毛生促進や脱毛の予防効果が期待できると記載されています。

本記事では育毛剤の使用で起こり得るデメリットや、デメリットを避けるための選び方について解説します。

記事を最後まで読むと育毛剤のデメリットを避けつつ、髪の毛の悩みを解消しやすくなります。対策までよく理解した上で使い始めましょう。

育毛剤は正しく使えばデメリット以上の効果が見込める

効果が期待できます。

天然由来の成分で作られた商品が多いため、医療用医薬品よりも肌トラブルを引き起こしにくい点が特徴です。

育毛剤にも多少のデメリットはありますが、自分に合った商品を選んで使うとデメリットを上回る効果が見込めます。

育毛剤に期待できる主な効果は以下の通りです。

• 頭皮環境を整える
• 既存の髪の毛を健やかに育てる
• 薄毛・抜け毛を予防する
• フケを予防・改善する

育毛剤は現在生えている髪の毛を太く・強く成長させる効果が期待できます。

また、頭皮環境を整えることで抜け毛を予防したり、フケを改善したりする場合も多いです。

参考・厚生労働省「医薬部外品の効能効果の範囲」

育毛剤を使う5つのデメリット

育毛剤を利用した方のなかには、以下の5点をデメリットとして捉える方がいます。

• 使い始めに抜け毛が増える（初期脱毛）可能性がある
• 効果が実感できるまでに半年程度はかかる
• 体質が合わないと頭皮トラブル・体調不良につながる
• 使い続けることで購入費用がかかる
• 気になる箇所に正しく塗布しないと効果が見込めない

使い始めに抜け毛が増える（初期脱毛）可能性がある

育毛剤を使い始めてからしばらくすると、一時的に抜け毛の量が増える「初期脱毛」を引き起こす方がいます。

育毛剤を使い始めたのに抜け毛が増えると不安に感じますが、初期脱毛こそ育毛剤の効果が現れている証拠です。

初期脱毛には、髪の毛が生えてから抜け落ちるまでの周期（毛周期）が関係します。

通常は2年〜6年で髪の毛は生え変わりますが、育毛剤を使う前の弱々しい髪の毛は健康な状態へ数ヶ月の短いスパンで生え変わります。

この時、弱っていた髪の毛が一気に生え変わるため、育毛剤の使い始めに抜け毛が増えたように感じるのです。

初期脱毛は一般的に育毛剤の使用を開始して1ヶ月〜3ヶ月で収まるため、過度に心配する必要はありません。

効果が実感できるまでに半年程度はかかる

育毛剤を使った方の多くがデメリットに感じる点が、効果が実感できるまでの期間が長いことです。

育毛剤の効果が出るまでには早くて数ヶ月、一般的には半年程度が必要とされます。

そのため、育毛剤は最低でも半年以上は使用を継続する必要がありますが、早くから効果を期待する方はデメリットと捉えやすいです。

しかし、育毛剤より高い効果が期待できる医療用医薬品の発毛剤も、服用してから効果が実感できるまでおよそ半年が必要とされています。

効果が出るまでに時間がかかるのは、育毛剤の使用で頭皮環境が改善して、ヘアサイクルが正常化するのに一定の期間が必要なためです。

コツコツと使用を続けながら、効果が出るまで気長に待ちましょう。

体質が合わないと頭皮トラブル・体調不良につながる

育毛剤は法律上「医薬部外品」に分類されます。

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律では、医薬部外品に関して「人体に対する作用が緩和なもの」と定義しています。

育毛剤は天然由来の成分を用いて製造されているため、医療用医薬品に比べて肌トラブルなどのリスクが比較的低いです。

しかし、育毛剤を使用した方の肌質や体質によっては、頭皮にアレルギー反応や炎症を起こして、かぶれ・かゆみを誘発する可能性があります。

頭皮の炎症状態が続くと髪の毛の成長が妨げられ、かえって薄毛や抜け毛のリスクを高める恐れがあるため注意が必要です。

参考・医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

使い続けることで購入費用がかかる

育毛剤を使い続けることで購入費用が継続してかかる点をデメリットに感じる方もいます。

育毛剤は市販品であっても比較的高価なため、家計の負担になるケースも多いです。

育毛剤の効果を実感できるまでおよそ6ヶ月が必要なため、その間の出費が数万円になるケースもあります。

購入費用を抑える方法の一つが、定期購入プランを利用することです。

定期購入を利用すると、育毛剤の価格が数割引きとなるケースもあります。

育毛剤の使用を検討している方は、商品ページなどで定期購入プランの有無を確認しておくと良いでしょう。

気になる箇所に正しく塗布しないと効果が見込めない

育毛剤を塗布すべき箇所が正確に把握できておらず、使用を続けても効果が出なくてデメリットに感じる方がいます。

そもそも育毛剤は抜け毛や薄毛が起きている箇所に正しく塗布しないと、期待した効果が見込めません。

長期で使っているが育毛剤の効果を実感できていない方は、正確に塗布できているかチェックする必要があるでしょう。

また、育毛剤を使用する際には商品のパッケージや添付文書を確認し、正しく使う必要があります。

多くの育毛剤は夜寝る前と、朝起きたときの2回使うのが一般的です。

決められた量を朝晩の2回、抜け毛や薄毛が気になる箇所に正しく塗布し、経過を見守りましょう。

10代・20代の若いうちから育毛剤を使うとデメリットはある？

結論、10代・20代の若いうちから育毛剤を使うことにデメリットはありません。

育毛剤の目的は頭皮環境を整え、健康な髪の毛の成長をサポートすることです。

抜け毛や薄毛が気になる若い方が使用してもデメリットが無いどころか、メリットが大きいといえます。

むしろ若いうちから積極的に育毛剤を使用することで、将来の薄毛を予防する効果が期待できるでしょう。

ただし、育毛剤の使用には年齢制限がありませんが、医療機関での処方が必要な発毛剤には年齢制限があります。

特に発毛剤に含まれるミノキシジルは、未成年の服用が禁止されているため注意が必要です。

肌トラブルのデメリットを避ける育毛剤の選び方

育毛剤による肌トラブルのデメリットを避けるためには、以下の3つのポイントを押さえましょう。

• 添加物（刺激物）が少ない製品を選ぶ
• 男性用・女性用を正しく選ぶ
• 信頼できるメーカーの製品を選ぶ

添加物（刺激物）が少ない製品を選ぶ

育毛剤による肌トラブルのデメリットを避けるためには、添加物（刺激物）が少ない製品を選ぶのがポイントです。

含まれている成分や添加物の種類が多い製品ほど、アレルギー反応を引き起こす成分や添加物を含む可能性が高くなります。

特にエタノールやアルコール、防腐剤、合成香料などは肌への刺激が強いため要注意です。

オランダカラシやカプサイシンなどは血行促進効果が期待できる成分ですが、肌が弱い方は避けた方が良いでしょう。

育毛剤を購入する前にパッケージの裏面を確認して、添加物（刺激物）がなるべく含まれない（少ない）製品を選ぶのがおすすめです。

保湿成分や頭皮を保護する成分が含まれている製品だと敏感肌の方も使いやすいです。

男性用・女性用を正しく選ぶ

育毛剤による肌トラブルのデメリットを避けるためには、男性用・女性用を正しく選ぶことも大切です。

一般的に男性は女性に比べて皮脂の分泌量が多いため、多くの育毛剤に皮脂の分泌量をコントロールする成分が配合されています。

一方、女性の肌は男性に比べて乾燥しやすいため、肌にうるおいを与える成分が配合されることが多いです。

男性が女性用の育毛剤を使用すると皮脂の分泌量を抑制できず、炎症を起こすなど肌トラブルのリスクが高まります。

反対に、女性が男性用の育毛剤を使用すると、肌を守るための皮脂膜が形成されず、頭皮環境を悪化させやすくなります。

育毛剤の適切な効果を見込むためにも、男性用・女性用と記載された育毛剤を正しく使用しましょう。

信頼できるメーカーの製品を選ぶ

信頼できるメーカーの育毛剤を選ぶと、ある程度は安心して使用できます。

コマーシャルなどでよく耳にする大手メーカーの場合は、商品で企業やブランドのイメージが左右されます。

育毛剤の製造段階でもコストや時間をかけ、入念に準備して製造・発売していることが多いです。

抜け毛や薄毛に悩む方の中には海外製の育毛剤を個人で購入している方もいますが、あまりおすすめできません。

海外製の育毛剤はよく選ばないと粗悪品を誤って使い、健康被害が生じることもあるためです。

育毛剤によるトラブルを避けたいのであれば、品質管理の行き届いた信頼できるメーカーを選ぶのも手だと覚えておきましょう。

使用する前にパッチテストを行うと育毛剤が合うかわかりやすい

育毛剤による肌トラブルなどのデメリットを避ける際に有効な手段の一つがパッチテストです。

パッチテストは二の腕の裏側など、赤みが目立ちにくい部位に育毛剤を塗り、10分ほど放置してから拭き取った後、48時間が経過した時の様子を観察するテストです。

育毛剤を使用（購入）する前にパッチテストを行うと、商品が自分の体質や肌質に合っているかをある程度は判断できます。

ただし、パッチテストでは何も異常が見られなかった場合でも、頭皮に塗布した際にトラブルが起きる可能性はあります。

実際に頭皮に塗布した際にトラブルが生じるようであれば、育毛剤の塗布を中断しましょう。

育毛剤のデメリットを抑えるために守りたいこと

育毛剤のデメリットを抑えるためには、以下の3点を守って使用することが大切です。

• 用法・用量を守って使う
• 頭皮を清潔な状態にしてから使う
• 自己判断で中断・変更しない

用法・用量を守って使う

育毛剤は塗布するタイミングや用量、手順などを守って使いましょう。

育毛剤を使うタイミングは、朝と晩の2回が一般的です。

髪の毛を育てる目的で使用される育毛剤ですが、塗布する際には髪の毛ではなく分け目に沿って頭皮に擦り込んでください。

用量は商品によって異なるため、使用する前にパッケージの裏面や同封してある取扱説明書をしっかり確認しておきましょう。

育毛剤の効果を高めるために推奨量よりも多く使っても、逆効果になる可能性があるので指示を守って使うことが大切です。

頭皮を清潔な状態にしてから使う

育毛剤の効果を見込むためには、頭皮を清潔な状態にしてから使うよう意識しましょう。

育毛剤の多くは朝晩の2回塗布するのが基本ですが、夜に塗布する前にシャンプーしておくのがポイントです。

シャンプーの前に育毛剤を塗布すると、髪を洗った際に洗い流してしまいます。

また、頭皮が不潔な状態で塗布すると古くなった皮脂が育毛剤をはじくため、有効成分の浸透が妨げられます。

朝はスタイリングの前に育毛剤を塗布しましょう。

スタイリングの後に使用すると、スタイリング剤が毛穴に詰まり肌トラブルを引き起こす可能性があります。

自己判断で中断・変更しない

育毛剤の使用を自己判断で中断したり、他の商品に変更したりすると、効果が感じられない場合があります。

育毛剤を使用して乱れたヘアサイクルが整うまでには、最低でも3ヶ月〜半年が必要です。

自分の判断で育毛剤の使用を中断した場合、有効成分の作用で抑えられていた薄毛の進行が再開する可能性があります。

効果が感じられないからと育毛剤を頻繁に変更すると、自分に合っているのかを正確に判断できません。

頭皮のかゆみなどのトラブルが出ない限りは、一つの育毛剤を半年程度は継続的に使用するのがポイントです。

万が一育毛剤のデメリットが出た際は早めに専門家へ相談しましょう

育毛剤の使用中に万が一デメリットが強く出てしまったら、可能な限り早めに専門家へ相談しましょう。

育毛剤の効果を実感するためには最低でも3ヶ月〜半年間は使用を継続する必要がありますが、肌トラブルが起こった場合は例外です。

肌トラブルがあるにもかかわらず肌質に合わない育毛剤を使い続けると、症状が悪化するだけでなく抜け毛や薄毛リスクが増加する可能性もあります。

頭皮にかゆみや赤みなどが見られる場合は、皮膚科や専門のクリニックで診てもらうとよいでしょう。

医療機関から育毛剤を処方されている方は、別の治療法を提案してもらうのがおすすめです。

デメリット以前に病気・脱毛症の場合は育毛剤が効きにくいので注意

育毛剤ではなく脱毛症や何らかの病気が原因で薄毛・抜け毛が止まらない方は、医療機関を受診して専門的な治療を行う必要があります。

特に脱毛症の発症が疑われる際には、専門家の診察を受け発毛剤を処方してもらいましょう。

育毛剤は現在生えている髪の毛の成長をサポートするのが目的で、新たに髪の毛を生やす効果はあまり期待できないためです。

脱毛症の中でも男性に多く見られるAGAは進行型なので、適切な治療を受けないと薄毛が着実に進行します。

以前と比べて抜け毛の本数が明らかに増えているのであれば、早めに対処して改善を図りましょう。

デメリットを正しく理解して育毛剤で薄毛を予防しましょう

育毛剤を使用した方の中には、効果がなかなか実感できないことや、初期脱毛が起こることなどをデメリットに感じる方がいます。

基本的に育毛剤は3ヶ月〜半年程度は継続して使用する必要がある上、正しく使えばデメリット以上の効果が見込めるので、正しくリスクを知っておくことが重要です。

例えば育毛剤の使用に伴って見られる初期脱毛は、有効成分の作用により新たに髪の毛が生えてきた証拠でもあります。

育毛剤のデメリットに関してわからないことがあれば専門家に相談し、自分に合った育毛剤を選んでもらい、使い方の指導を受けるようにしましょう。

以前と比べて明らかに抜け毛が増えている方は、脱毛症を発症している可能性もあるため、育毛剤ではなく発毛剤を処方してもらうのがおすすめです。