薄毛に悩む男性にとって育毛剤は心強い味方ですが、使い方を誤ると十分な効果が得られないことがあります。特に、育毛剤とドライヤーの使用順序は、育毛効果を最大限に引き出すために重要です。
間違った順番で使用すると育毛成分が髪に浸透しにくくなり、効果が弱まってしまう可能性があります。
本記事では、育毛剤とドライヤーの正しい使用手順と、効果的に育毛剤を使うためのポイントを解説します。育毛剤を使っているが思うような結果が出ていない方、これから育毛剤を使ってみたい方は、ぜひ参考にしてください。
育毛剤とドライヤーでは「ドライヤーが先」
育毛剤とドライヤーの順番は、ドライヤーを使用してから育毛剤を塗布するのがよいでしょう。濡れた髪に育毛剤を適用すると、その効果が十分に得られない可能性があるため、髪を乾かしてからの使用が推奨されます。
しかし、育毛剤によっては湿った髪にも対応した製品もあるため、使用前には必ず取扱説明書を確認し、推奨されている使用法に従ってください。
育毛剤よりもドライヤーを先に使った方がいい理由
ドライヤーで髪を乾かした後に育毛剤を使った方がいい理由は2つあります。
- ドライヤーを先にすることで育毛剤が薄まるのを防ぐ
- 頭皮の血行を促して育毛剤の浸透率を上げるため
それぞれ詳しく説明します。
ドライヤーを先にすることで育毛剤が薄まるのを防ぐ
濡れた髪に育毛剤を使用すると、髪や頭皮に残る水分により育毛剤が薄まり、その効果が減少する恐れがあります。加えて、水分を多く含む髪への塗布は液垂れを引き起こし、育毛剤の有効成分が頭皮に十分浸透しない可能性もあります。
そのため、育毛剤を塗る前には、髪をドライヤーでしっかりと乾燥させることが重要です。これにより、育毛剤の有効成分が直接頭皮に作用しやすくなり、効果を最大限に引き出せます。
育毛剤を塗布した後も頭皮を乾かすことをおすすめします。頭皮が濡れたまま就寝してしまうと、雑菌が繁殖してしまい思わぬ皮膚トラブルを引き起こす可能性もあります。ドライヤーは育毛剤塗布の前後どちらも利用しましょう。
頭皮の血行を促して育毛剤の浸透率を上げるため
育毛剤の浸透率を高めるには、頭皮の血行を良くすることが重要です。ドライヤーで髪を乾かす際の熱風は、頭皮の血行を促進し、育毛剤の成分が頭皮に浸透しやすくなります。
頭皮環境を整え、より健康的な髪の成長をサポートするためにも、育毛剤を使用する前にドライヤーでしっかり髪を乾燥させましょう。また、濡れた髪を放置すると冷えにより血行が悪くなるため、入浴後はできるだけ早く乾かすことが大切です。
ドライヤー後に育毛剤を使用する場合の詳しい手順を紹介
ドライヤーと育毛剤を使用するときの流れは、次の通りです。
- タオルドライで髪の毛の水分をしっかりと拭き取る
- ドライヤーの温風で髪の根元まで乾かす
- 育毛剤を清潔な頭皮に塗布する
- 浸透しやすくするために頭皮マッサージをする
- 塗布した育毛剤をドライヤーで乾かす
それぞれ詳しく解説します。
1.タオルドライで髪の毛の水分をしっかりと拭き取る
ドライヤーで髪を乾かす前に、タオルドライで髪の毛の水分をしっかり拭き取ることで、ドライヤーの使用時間を短縮でき、髪や頭皮へのダメージを減らせます。
タオルドライの目安は、髪にくしを通しても水が滴り落ちない状態です。髪や頭皮にダメージを与えないように、次のポイントを抑えてタオルドライを行うとよいでしょう。
- 頭皮と髪の根元から毛先の順番で水分を吸収させる
- 髪の根元はタオルを押し付けるように拭き取る
- 毛先につれて髪をタオルの中にはさむように拭き取る
面倒だからといってタオルでゴシゴシ拭くと、摩擦により髪や頭皮にダメージを与えてしまいます。タオルドライは擦りすぎないよう、トントンと髪の毛をたたくように行います。
2.ドライヤーの温風で髪の根元まで乾かす
髪や頭皮に水分が残っていると育毛剤の効果が薄れるため、ドライヤーの温風で根元までしっかりと乾かすのがポイントです。
毛先から髪を乾かすと、ドライヤーをあてる時間が長くなり髪や頭皮にダメージを与えてしまいます。手で髪の毛を持ち上げながら、根元から乾かすようにしましょう。えりあしや耳周りは、乾かし忘れが多いので注意が必要です。
3.育毛剤を清潔な頭皮に塗布する
シャンプーとドライヤー使用後は、髪と頭皮が最も清潔な状態にあり、育毛剤の塗布にベストなタイミングです。特に清潔な毛穴には、効率良く育毛剤が浸透し、頭皮環境の改善を促進します。
塗布する際は、前頭部から後頭部をブロック分けし、頭皮全体に塗りましょう。
詳しい育毛剤の使い方は以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事：育毛剤の最適な使用タイミングはいつ？育毛剤とドライヤーの正しい順番も解説
4.浸透しやすくするために頭皮マッサージを行う
育毛剤を塗布したあと、頭皮マッサージは血行促進に役立ち、成分の浸透を助けます。マッサージは、指の腹を用いて頭皮を優しく押し込むような動きで1分程度実施し、こすりつけたり爪を立てたりしないことが重要です。
この方法で頭皮の血行が改善され、育毛剤がより効果的に浸透しやすくなります。加えて、こめかみや首筋のマッサージを行うことで、頭全体の血行が促進され、さらなる育毛効果の向上が期待できるでしょう。
5.塗布した育毛剤をドライヤーで乾かす
育毛剤を使用後、髪を濡れた状態で放置すると頭皮で雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮トラブルのリスクが高まります。
そのため、育毛剤を塗布後、1分程度の頭皮マッサージを実施し、その後ドライヤーでしっかりと乾かすことが重要です。
この手順により、育毛剤の有効成分の浸透を促し、同時に清潔で健康的な頭皮環境を維持できます。育毛剤を塗った直後にドライヤーを使用すると、熱により有効成分が蒸発してしまうため注意が必要です。
適切な頭皮マッサージとドライヤー使用のバランスが、育毛剤の効果を最大限に引き出します。
育毛剤の効果を高めるために気を付けたいこと
育毛剤の効果を高めるために気を付けたいことは次の3点です。
- 頭皮が清潔な状態で育毛剤を使用する
- ドライヤーは頭皮に近づけすぎず熱を分散させる
- 育毛剤は用法・用量を守って使う
それぞれ詳しく解説します。
頭皮が清潔な状態で育毛剤を使用する
育毛剤の効果を高めるには、頭皮が清潔な状態で使用するのがおすすめです。特に、夜のシャワーや入浴後の髪を乾かしたあとが、頭皮がもっとも清潔な状態であり、頭皮へ育毛剤の成分が浸透しやすくなります。
ただし、育毛剤は濡れた頭皮に使用すると効果が減少するため、髪をしっかり乾燥させてから塗布してください。
また、朝に育毛剤を使いたい場合は、ヘアスタイリング剤のワックスやオイルを使用する前に育毛剤を塗るようにしましょう。
ドライヤーは頭皮に近づけすぎず熱を分散させる
髪や頭皮を守るためにも、ドライヤーは正しく使うことが大切です。髪全体にムラなく温風が当たるように、ドライヤーは髪の毛から20cm以上離し、左右に振りながら使いましょう。髪全体の8割程度が乾いたら、温風から冷風に切り替えて仕上げると、髪がまとまりやすくなるだけでなく頭皮や髪が痛むのを予防できます。
髪は主にタンパク質でできており、熱や摩擦に弱い構造です。間違ったドライヤーの使い方によって髪がダメージを受けると、髪が濡れてキューティクルが開くたびに髪内部の成分や水分が流出します。そうすると切れ毛や枝毛といったダメージヘアの原因になるだけでなく、頭皮の乾燥によりかゆみやフケなど頭皮トラブルの原因にもなるため、注意が必要です。
育毛剤は用法・用量を守って使う
育毛剤は取扱説明書をよく読み、メーカーが推奨する用法・用量は守りましょう。
ほかの育毛剤と併用したり、使う量を増やしたりするなどは避けてください。間違った使い方は、抜け毛の進行や、かゆみ・湿疹などの頭皮トラブルの原因となります。場合によってはアレルギー反応を引き起こすこともあります。
育毛剤は短期間での効果は見込めません。育毛剤の効果を実感する時期には個人差がありますが、ヘアサイクルを考慮すると3〜6ヶ月は同じ育毛剤を継続して使うのがおすすめです。焦って効果を求めずに、正しい使用方法で頭皮環境の改善を目指しましょう。
育毛剤とドライヤーの使用方法に関してよくある質問
育毛剤とドライヤーの使い方について、よくある質問は次の2つです。
- 朝に育毛剤を使いたい時、頭皮や髪がべたつく場合はどうする？
- ヘアオイルを使う場合に育毛剤を塗る順番はいつ？
それぞれ詳しく回答します。
朝に育毛剤を使いたい時、頭皮や髪がべたつく場合はどうする？
朝の頭皮のベタつきは、温水シャワーのみで髪をすすぐだけで十分です。必要以上のシャンプーは、頭皮を守る皮脂を取り過ぎてしまうため、1日に何度も使用することは、あまりおすすめできません。
シャワー後は自然乾燥させず、ドライヤーで髪をしっかり乾かしてから育毛剤を塗布してください。自然乾燥は細菌繁殖の原因となり、かゆみやフケなど頭皮環境の悪化につながります。育毛剤はドライヤーで髪を乾かした後に使いましょう。
ヘアオイルを使う場合に育毛剤を塗る順番はいつ？
ヘアオイルは、育毛剤を塗った後に使用しましょう。整髪料やヘアオイルを使用したい場合は、育毛剤を塗布した後に行うことで、頭皮への育毛剤の浸透を妨げずに、髪の保湿やスタイリングが可能です。
ドライヤーの後に育毛剤を使って効果を高めよう
育毛剤とドライヤーでは、ドライヤーを先に使用するのが正しい手順です。ドライヤーで髪を乾かした後に育毛剤を塗布してください。順番を守ることで、育毛剤の成分が頭皮に効率良く浸透します。
育毛剤は自己判断で使用せず、抜け毛や頭皮トラブルを防ぐためにも用法・用量を守って使うことが大切です。ドライヤーや育毛剤の使い方についてわからないことがあれば、ぜひ一度毛髪診断士などの専門家に相談してみましょう。
