育毛剤の使用を検討している方の中には、副作用やデメリットが気になる方もいらっしゃるかと思います。

一般的に医師から処方される薬や発毛剤等で、副作用について耳にすることは多いかと思いますが、市販の育毛剤でも副作用が発生する可能性はあるといえます。

しかし、育毛剤のほとんどは薬機法第2条第2項で「人体に対する作用が緩和なもの」と定められた医薬部外品であり、重大な副作用の心配はないとされています。

育毛剤の特徴を理解した上で正しく使用すれば、それ以上に嬉しい効果も期待できるでしょう。ぜひ、本記事で育毛剤で起こり得る副作用や防ぐ方法を確認して、髪の毛のお悩み解消にお役立てください。

育毛剤の副作用

頭皮に塗るタイプの育毛剤であれば、一般的に下記のような肌トラブルに関する副作用が考えられるでしょう。

• 赤み、かゆみ、発疹、かぶれ
• 乾燥やフケ
• 刺激感（ヒリヒリ、熱感など）

上述通り、育毛剤は医薬部外品であり人体に対する作用がマイルドなため、重大な副作用の心配はないとされていますが症状の表れ方には個人差があります。

もし体調に影響が出るような場合はすぐに使用を中止し、医師の診察を受けるようにしてください。

参考　一般用医薬品のリスク区分

育毛剤のデメリット

副作用とは別に、育毛剤を使用することで考えられるデメリットも解説します。主に以下の内容が挙げられます。

• 効果に個人差があったり、改善が見えるまで時間がかかる可能性がある
• 経済的負担になる
• 不摂生などによる薄毛の原因を見逃してしまう可能性がある

育毛剤に限らず、医薬品・医薬部外品・化粧品の効き目には個人差があります。改善が見えるまで時間がかかる可能性もあるでしょう。

育毛剤については、効果を実感するために数ヶ月の継続的な使用が一般的とされています。また、その分経済的な負担も考えられます。

なお、育毛剤の価格相場は2,420円〜14,080円程となっているので、継続的に使用することを考慮し、価格の面でも続けやすく自分に合う育毛剤を選ぶのがおすすめです。

また、薄毛対策に育毛剤は効果的ですが、使用している安心感から不摂生など他の薄毛の原因を放置してしまうことがないようにしましょう。

薄毛は複合的な要因が重なって起きるため、食生活や睡眠、運動などの生活習慣の改善を行いつつ育毛剤を活用することで、より嬉しい効果が見られるでしょう。

参考　医薬品・医薬部外品・化粧品の定義と成分および安全管理について

育毛剤の副作用を防ぐ方法

育毛剤の副作用をあらかじめ防ぐ方法を下記にまとめて紹介します。副作用が気になる方はぜひ参考にしてください。

育毛剤の副作用を防ぐ方法	詳細
パッチテストを行う	使用前に腕の内側など目立たない部分に少量を塗り、24時間後と48時間後を目安に異常がないか確認しましょう。 赤みやかゆみが24時間以上続く場合や、ピリピリ感が続く場合は使用を検討した方が良いでしょう。
用法・用量を守る	説明書や医師の指示通りに正しい方法（量・回数など）で使用しましょう。 多く使えば効果が高まるということはなく、副作用のリスクが高まります。
成分を確認する	アレルギーや過敏症のある成分が含まれていないか事前に確認しましょう。 不明な成分や不安な場合は医師や薬剤師に相談することがおすすめです。
体調が悪いときは使用を控える	体調不良時や頭皮に傷・炎症がある場合は使用を避けましょう。

育毛剤の副作用が起きた際はどうすればいいのか

育毛剤の副作用が起きてしまった場合の対処法も下記でまとめて紹介します。万が一のためにも確認しておきましょう。

副作用の症状	対処法
軽いかゆみや赤みの症状	・まずはすぐに育毛剤の使用を中止しましょう。数日で自然に治まることもあります。 ・無理に触らず、悪化しないか様子を見てください。
刺激やかゆみが強い・長引く症状	・自己判断せず皮膚科や内科などの医療機関を受診しましょう。 ・医師には「育毛剤を使用していたこと」「使用した製品」「症状の経過」を伝えると診断がスムーズです。

育毛剤は使わない方がいいのか？

育毛剤の効能効果は主に「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛」とされており、上述の通り副作用や効果の出方には個人差があります。

以下の状況に当てはまる方は、使わないということを検討してもよいかもしれません。

• 使い始めて頭皮や髪の毛に異常が見られる場合
• 半年以上使い続けても全く効果が見られない場合

ただ、薄毛などの髪の毛のお悩みは放置しても改善するわけではないため、生活習慣の改善につながる行動をしたり、専門のクリニックなどへ受診されることをおすすめします。

参考　厚生労働省｜医薬部外品の効能効果の範囲

「育毛剤をやめたら髪が生えた」って本当？

結論、「育毛剤をやめたから髪が生える」というのは考えにくいでしょう。

育毛剤は継続して使うことで、頭皮環境を整え髪の成長や抜け毛の予防といった効果が期待できます。

途中で育毛剤の使用をやめてしまうと、せっかく継続して整えた頭皮環境が元の状態に戻ってしまい、薄毛が再び進行してしまうリスクが考えられます。

ただ、育毛剤に含まれる成分が頭皮に合っていない場合、育毛剤をやめることで頭皮環境が改善され、結果的に髪の毛に良い影響がある可能性は考えられるでしょう。

まとめ

育毛剤で考えられる副作用には、肌トラブルに関するものが挙げられます。

副作用が心配な方は事前に育毛剤の成分や特徴を調べて、自分に合うものかを確認しておきましょう。

育毛剤は一般的に重大な副作用の心配はないとされていますが、症状の表れ方にも個人差があります。万が一、症状が強い場合や数日経っても改善しない場合は医師の診察を受けてください。