髪の毛は一日何本抜ける？危ない抜け毛の本数や増えた時の対策を紹介

髪の毛を洗った時やとかした時に、多くの髪の毛が抜けて不安に感じた方もいるでしょう。

髪の毛は一日に50本〜100本抜けるため、正常でも髪の毛は日頃から一定数は抜け落ちます。

しかし、自身の抜け毛の量が正常か異常か心配な方もいるでしょう。

脱毛症が原因で髪の毛が抜けている場合は、自然治癒は難しく症状が進行するため早期に治療する必要があります。

本記事では、髪の毛が一日に抜ける本数を紹介し、抜け毛の本数が増えた時の対策も解説します。

抜け毛や薄毛の不安を解消したい方はぜひ参考にしてください。

正常でも一日に50本～100本の髪の毛が自然と抜ける

髪の毛は、正常な状態でも一日に50本〜100本程度が自然と抜けます。

そのため、毎日髪の毛が抜けることに対して心配は不要です。

また、シャワー（入浴）やドライヤー、くしでとかす際は髪の毛が多く抜けたように感じます。

特にシャワー（入浴）時には一日に抜ける髪の毛の約半分が抜けるといわれるため、ショックを受けなくても大丈夫です。

また、毛周期の休止期に入った髪の毛は抜けやすくなります。

髪の毛は「成長前期→成長後期→退行期→休止期」のサイクルを繰り返しており、3〜6年程度で抜け落ちます。

参考 男性型脱毛症と育毛有効成分

毎日200本～300本も髪の毛が抜け続けるなら注意が必要

抜け毛の本数が以前より多くなったと感じたら、薄毛・抜け毛の症状が現れているかもしれません。

通常の抜け毛に加え、以下のような抜け毛が増えた場合も要注意です。

• 寝起きの枕やベッドについている髪の毛
• シャンプー時の抜け毛
• 洗面所に落ちている髪の毛

鏡を見た時や髪の毛を触った時に、毛が細くなった・髪全体のボリュームが減ったと感じた場合は早めに対策しましょう。

季節の変わり目には一日に抜ける髪の毛の本数が増えやすい

季節の変わり目は抜け毛が増えるといわれ、普段の2倍ほどの抜け毛が出ることがあります。

毎シーズン抜け毛が増える要因はありますが、特に秋は抜け毛が増えやすい時期です。

秋に抜け毛が増える理由には、以下が考えられます。

• 遺伝子レベルの問題（動物の換毛期）
• 夏の紫外線ダメージの影響
• 気温の低下と乾燥による頭皮環境の悪化
• 台風や秋雨前線など気圧の変化による影響

季節の変わり目に一日に抜ける髪の毛の本数が増える場合は、一時的であることがほとんどです。

しかし、増えた抜け毛が長期間続くようであれば注意しましょう。

一日に抜ける髪の毛の本数が増えた際に注目したい点

一日に抜ける髪の毛の本数が増えたと感じた場合は、以下の3点を確認しましょう。

• 200本を超える抜け毛が毎日続いていないか
• 抜け毛の毛根に異常がないか
• 毛髪のボリュームが落ちていないか

200本を超える抜け毛が毎日続いていないか

通常よりも抜け毛が大幅に増えた状態が続いている場合、脱毛症をはじめとする病気が潜んでいることがあります。

以前と比べた時に抜け毛の多さが目立ち、時期や季節に関係なく毎日のように抜け毛が続く場合は要注意です。

本数だけではなく髪の毛が抜ける部位や髪の毛の状態にも注目しましょう。

特に、同じ部分から髪の毛が抜け続けたり髪の毛が細くなったりする場合は、脱毛症などを発症している可能性があります。

抜け毛の毛根に異常がないか

抜け毛の毛根に異常がないかもチェックしましょう。

注意すべき毛根の特徴は以下の4つです。

• 毛根に皮脂が付着している
• 毛根が黒い
• 毛根の形が異常（細長い、ふくらみがない、ギザギザしているなど）
• 毛根がない

上記の異常が毛根に見られる場合、髪の毛の成長に支障をきたして抜けている可能性があります。

毛髪のボリュームが落ちていないか

抜け毛が増えると、以前よりも毛髪のボリュームが落ちたと感じやすいです。

もし正常なら髪の毛が抜けても生え変わるため、ボリュームに影響は出ません。

一日に抜ける髪の毛の本数が増え、毛髪のボリュームも落ちたと感じるなら脱毛症などを発症している可能性があります。

髪の毛自体が元から細く短い場合は、見え方によってボリュームが落ちたと感じるため、慎重に確認しましょう。

参考 安全タイプ（Yesの数が３つ以下）｜全国理容生活衛生同業組合連合会

男性・女性で髪の毛の抜けやすさや本数に差はある？

髪の毛の抜けやすさや本数に男女差はほぼありません。

しかし、抜けやすい時期や抜け毛の原因には違いがあるとされています。

いずれにせよ、大量の抜け毛が続く場合や薄毛の進行が見られる場合は、脱毛症や病気が潜んでいる可能性があるため注意が必要です。

以下では、男女別の抜け毛が増えやすい時期と、その原因を紹介します。

男性に多い抜け毛の原因と抜けやすい時期

男性に多い抜け毛の原因と抜けやすい時期は、以下の通りです。

原因	抜けやすい時期
脂漏性皮膚炎過剰な頭皮や髪の毛のケア頭皮や髪の毛のケアの怠り男性ホルモンの過剰な増加	頭皮が高温多湿になりやすい春〜夏

男性は、力を入れすぎたケアによって頭皮や髪の毛にダメージを与えがちです。

頭皮や髪の毛のケアを怠り、頭皮環境が悪くなった場合も抜け毛が増えやすくなります。

また、男性は女性よりも皮脂の分泌が多く、頭皮が高温多湿になりやすい春～夏の時期に髪の毛が抜けやすいです。

女性に多い抜け毛の原因と抜けやすい時期

女性に多い抜け毛の原因と抜けやすい時期は、以下の通りです。

原因	抜けやすい時期
・ホルモンバランスの変化（生理、妊娠、更年期など） ・髪を強く引っ張るヘアスタイルカラーやパーマによるダメージ	生理、妊娠、更年期などの時期

女性の髪の毛は、ホルモンバランスの変化に大きく左右されます。

女性ホルモンが減少すると毛周期の乱れや血行不良が生じ、抜け毛が増えるのです。

また、ポニーテールやおだんごなどの髪の毛を強く引っ張るヘアスタイルも抜け毛の原因となります。

一日に抜ける髪の毛の本数が増えた時にとるべき対策

一日に抜ける髪の毛の本数が増えたと感じたときは、以下のような対策を打ちましょう。

• 頭皮ケアのやり方を見直す
• 髪の毛の成長に良い食事を摂る
• 十分な睡眠で疲れをとる
• 適度な運動の習慣をつける
• 日頃から育毛剤を使う

頭皮ケアのやり方を見直す

一日に多くの髪の毛が抜けて気になる方は、まずは頭皮ケアを見直しましょう。

シャンプーやドライヤーのやり方、そもそも基本的な頭皮ケアを怠っていないかなどを確認してください。

頭皮ケアには頭皮マッサージも効果的です。血行促進作用があるため、髪の毛に多くの栄養が運ばれるようになります。

髪の毛の成長に良い食事を摂る

健康的な髪の毛を作るためには多くの栄養素が必要です。

以下に、髪の毛の成長に欠かせない栄養素をまとめました。

栄養素	食べ物例
タンパク質	肉、魚、卵、大豆
亜鉛（ミネラル）	牡蠣、レバー、赤身肉、大豆
ビタミンA	レバー、うなぎ、にんじん
ビタミンB	肉、レバー、にんにく
ビタミンD	鮭、いわし、きくらげ

髪の毛に必要な栄養素を摂取するために食事は毎日きちんと摂り、偏食を避けましょう。

参考 栄養に関する基礎知識｜国立循環器病研究センター

十分な睡眠で疲れをとる

疲労は健康的な髪の毛の大敵です。自律神経の乱れやホルモンバランスの乱れを引き起こし、その結果抜け毛が生じます。

また、近年では眼精疲労と抜け毛の関係が示唆されています。

髪の毛の成長には成長ホルモンも欠かせません。成長ホルモンは睡眠中に分泌されるため、睡眠時間と睡眠の質を確保する必要があります。

抜け毛を防ぐために、十分な睡眠を確保して疲れを取りましょう。

適度な運動の習慣をつける

適度な運動は抜け毛の予防につながります。

運動習慣を身につけることで血行が促進され、髪の毛に栄養が届けやすくなります。

運動は以下のような軽いもので構いません。

• ウォーキングや散歩
• ストレッチ
• 体操
• ヨガ

また、1駅歩く・階段を使うなどを意識することで、時間やお金をかけず日常的に運動を行えます。

日頃から育毛剤を使う

育毛剤には育毛効果が期待できて、抜け毛を防げます。

使用すると頭部の血行促進を促して、今ある髪の毛を健康的に改善できるのです。

育毛剤は、朝は髪の毛をセットする前と夜の洗髪後に使用するのがおすすめです。

日頃から育毛剤を使い、今ある髪の毛を長生きさせましょう。

参考 厚生労働省｜医薬部外品の効能効果の範囲

一日に抜ける髪の毛の本数の多さが気になるなら医師に相談

一日に抜ける髪の毛が多くて不安な方は、一度医師のカウンセリングを受けましょう。

抜け毛が多い状態が続く場合、脱毛症の可能性があります。

脱毛症は自然治癒しないものもあるため、放置すると抜け毛や薄毛が進行しかねません。

早めに専門家の処置を受ける必要があります。

食事や睡眠、運動を見直したり育毛剤を使用したりしても抜け毛が改善されない場合は、早めに医師に相談しましょう。

一日に抜ける髪の毛の本数が増えた時に避けたいこと

一日に抜ける髪の毛の本数が増えて不安な時は、以下の3点を意識してください。

• 一日に2回以上シャンプーを使って洗浄する
• ドライヤーを使わずタオルドライで済ませる
• ブラッシングを避ける

気にしすぎによる間違った頭皮・毛髪ケアは抜け毛の原因になります。シャンプーやブラッシングはほどほどにしましょう。

また、ドライヤーを使用しないことも抜け毛につながります。髪が濡れたままの状態で放置すると菌が増殖し、皮膚炎などを招く可能性があります。頭皮の炎症も抜け毛の原因の一つです。

喫煙や飲酒といった髪の毛に悪い習慣も極力避けましょう。

抜け毛の増加を気にしすぎるのもストレスのもとなので、ほどほどに気にすることも大切です。

一日に何本も髪の毛が抜けても落ち着いて対処すれば治る可能性はある

一日にたくさん髪の毛が抜けていたとしても、適切に対処すれば改善される可能性があります。

食事や睡眠、運動や頭皮ケアを見直すことで抜け毛が改善されるかもしれません。

また、髪の毛が抜けることは普通であり、時期やタイミングによっては抜ける本数が増えます。

気にしすぎて過剰にケアしたりストレスを感じたりすると抜け毛が進行することもあるため、気にしすぎないことも大切です。

一日に何本も髪の毛が抜けて不安を感じている方は、本記事を参考に対処しつつ、専門家の意見を仰ぎましょう。