「最近、分け目が広くなった気がする」「もしかして、はげてる？」

鏡を見るたびに分け目の髪の毛が気になっていませんか？分け目の薄毛は、年齢や性別を問わず、多くの方が抱える悩みの一つです。

本記事では、分け目部分のはげの原因からセルフチェックの方法、分け目をカバーする髪型やヘアアレンジまで幅広く解説します。

分け目が本当に薄くなっているのか、どの程度がはげと呼ばれるのかを客観的に知りたい方や、薄毛の進行を食い止めたい方はぜひ参考にしてください。

最後まで読めば、自身の髪の毛の状態を正しく把握し、適切な対策を始められるでしょう。

分け目はげとはどんな状態？基準を紹介

分け目はげとは髪の毛の分け目が広がり、頭皮が透けて見える状態を指します。

健康な髪の毛は分け目の幅が均一で地肌があまり目立たないのが一般的ですが、分け目はげでは分け目部分の髪の毛のボリュームが減り、頭皮が露出するのが特徴です。

健康な髪の毛では分け目は繊細なラインですが、分け目はげでは分け目が太く、くっきりとした境界線になります。特に自然光や強い照明の下では分け目が目立ちやすくなり、老けた印象を与えてしまうでしょう。

分け目はげの症状は年齢や性別、生活習慣などさまざまな要因によって引き起こされます。

分け目はげかセルフチェックする時に確認したいポイント

分け目はげが気になる場合は、鏡を使って定期的に頭皮の状態を自分でチェックしましょう。特に、分け目の幅は薄毛の進行度を測る重要な指標となります。

セルフチェックで確認すべきポイントは以下です。

• 分け目の幅
• 頭皮の透け感
• 髪の毛の太さ
• 髪の毛の密度
• 髪の毛の量

また、定期的に写真を撮って時間の経過とともにどのように変化しているかを確認してみてください。

分け目の幅が広くなる

分け目はげのセルフチェックにおいて、最も重要なポイントは分け目の幅の変化です。健康な髪の毛の状態では、分け目の幅は5mm程度とされています。しかし薄毛が進行すると、分け目の幅が徐々に広がり1cmを超えることもあります。

分け目の幅が広がる原因は、分け目周辺の毛包が徐々に小さくなり髪の毛が細くなること、そして髪の毛の密度が低下することです。

毛包が小さくなると、そこから生える髪の毛も細く弱くなり、最終的には生えてこなくなる可能性があります。

髪の毛が薄くなり頭皮が透けて見えやすくなる

分け目の薄毛が進行すると、髪の毛が薄くなり頭皮が透けて見えるようになります。これは、髪の毛の密度が低下しているサインです。

健康な髪の毛は、頭皮をしっかりと覆っているため、頭皮が透けて見えることはありません。しかし薄毛が進むと、髪の毛が細くなったり数が減ったりすることで、地肌が目立つようになるのです。

セルフチェックする際は、鏡を見て分け目の部分や頭頂部を中心に、頭皮がどの程度透けて見えるかを確認しましょう。特に自然光の下で確認すると、より正確に判断できます。

なぜ分け目はげは発現するのか？治る余地があるかも解説

分け目はげの症状が現れる原因は以下が挙げられます。

• 生活習慣の乱れ
• ストレス・疲れの蓄積
• 髪の毛の負担が大きい髪型・誤ったヘアケア
• 遺伝
• 加齢・ライフステージの変化
• 髪の毛を抜く癖

ここからは、それぞれの原因と改善の余地があるかも併せて解説します。

生活習慣の乱れ｜セルフケア等で治る可能性あり

分け目はげの原因として、生活習慣の乱れが疑われるケースは意外と多いです。不規則な生活や偏った食生活は頭皮環境を悪化させ、薄毛を促進する可能性があります。

以下は、原因となる生活習慣と改善策です。

原因となる習慣	改善策の例
睡眠不足	質の高い睡眠を7～8時間取る
運動不足	毎日30分程度の有酸素運動を行う
偏った食生活	バランスの取れた食事を心がける、特にタンパク質、鉄分、亜鉛を意識して摂取する
過度な飲酒・喫煙	控えめにする、禁煙する

例えば睡眠不足はホルモンバランスを乱し、ストレスを増大させて薄毛を誘発します。質の高い睡眠をしっかり取ることで、髪の毛の成長を促進できるでしょう。

また、運動不足は血行不良を引き起こし、頭皮に栄養が行き届きにくくなります。週1～2回の軽めの運動から習慣づけたり、通勤・通学時に合計30分ほど歩くことを意識したりするだけでも効果的です。

さらに、栄養バランスの偏りも分け目はげの原因の一つです。バランスの取れた食事を心がけることで必要な栄養素を補い、髪の毛の健康を維持しやすくなります。

参考

睡眠と代謝の密接な関係 ｜筑波大学

The Association between Sugar-Sweetened Beverages and Male Pattern Hair Loss in Young Men｜MDPI

ストレス・疲れの蓄積｜セルフケア等で治る可能性あり

分け目はげの原因として、ストレスや疲労の蓄積が挙げられます。

ストレスを感じるとコルチゾールというホルモンが分泌されます。コルチゾールは、一時的には体を活性化させるホルモンです。しかし慢性的に分泌されると免疫機能を低下させ、毛髪の成長を阻害する場合があります。

さらに、慢性的な疲労も薄毛に悪影響を及ぼす要因です。過労は体の機能を低下させ、免疫力を弱めます。免疫力が低下すると、さまざまな病気にかかりやすくなる他、薄毛のリスクも高まりやすいです。

ストレスや疲労が軽減されれば、分け目はげの改善が期待できます。リラックスできる時間を持つ、適度な休息を取るなどして、健康な髪の毛の成長をサポートしましょう。

髪の毛の負担が大きい髪型・誤ったヘアケア｜セルフケア等で治る可能性あり

髪の毛に負担を与える髪型や誤ったヘアケアは、薄毛を引き起こす可能性があります。

例えば、ポニーテールや編み込みなど髪の毛を強く引っ張る髪型は、毛根に大きな負担をかけ、薄毛の原因へとつながります。またパーマやカラーリングを頻繁に行うことや、熱を加えたスタイリングツールを日常的に使うことも、髪の毛を傷め薄毛を促進させる原因です。

さらに、シャンプーやコンディショナーの選び方や洗い方も、髪の毛の健康に大きく影響します。頭皮に合わないシャンプーを使うと、頭皮が乾燥し炎症を起こすことがあるのです。

これらの髪型やヘアケアの習慣を見直すことで、分け目はげの改善が期待できます。髪の毛のダメージを抑え、低刺激性のシャンプーを選ぶなど適切にケアすることで、髪の毛の健康を取り戻せるでしょう。

遺伝｜治療の必要あり

遺伝的な要因も分け目はげの原因の一つです。家族に薄毛の人がいる場合、自身も薄毛になりやすい傾向があります。

遺伝性の薄毛は、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン（DHT）が毛根の細胞に作用し、毛髪が細く短い毛に変化することで起こります。この過程は遺伝的な要因が大きく影響するため、生活習慣の改善だけで完全に防ぐことは難しいです。

もし分け目が徐々に広がっており、家族に薄毛の人がいる場合は早めに専門家へ相談しましょう。専門家は髪の毛の状態を詳しく診察し、適切な治療法を提案してくれます。

加齢・ライフステージの変化｜治療の必要あり

分け目はげの原因として、加齢やライフステージの変化も挙げられます。年齢を重ねるにつれて髪の毛の成長サイクルが乱れ、抜け毛が増えやすくなるためです。

特に女性の場合、出産や更年期など大きなライフイベントで、ホルモンバランスが大きく変動するため、髪の毛が細くなったり抜けやすくなったりするケースが多く見られます。

加齢やライフステージの変化によって起こる薄毛は、生活習慣の改善だけでは防ぐことが難しいです。しかし適切な治療を受けることで薄毛の進行を遅らせ、髪の毛を取り戻しやすくなります。

参考

歳をとると毛が薄くなる仕組みを解明｜東京科学大学

女性ホルモンとライフステージ

更年期｜一般財団法人 女性労働協会

髪の毛を抜く癖｜治療の必要あり

髪の毛を抜く癖が分け目はげの原因となる場合もあります。抜毛症と呼ばれる髪の毛を抜く癖は、ストレスや不安など心理的な要因が大きく関わる症状です。

髪の毛を抜くと毛根が傷つき、抜け毛が増えやすくなります。特に分け目の部分は、髪の毛が薄く皮膚が露出しているため、繰り返し毛を抜くとますます薄毛が進行する可能性があります。

抜毛症は本人が自覚していない場合も多く、意識してやめようとしても難しいことが多いです。もし髪の毛を抜く癖がある場合は、皮膚科や心療内科などの専門医へ相談しましょう。

参考 2023年6月度抜毛症統計｜一般社団法人 日本抜毛症改善協会

分け目はげになる可能性は10代（高校生）～20代でも十分にある

分け目はげは中高年だけの問題ではなく、10代～20代の若いうちから始まるケースもあります。

原因として遺伝はもちろん、思春期特有のホルモンバランスの変化や、受験勉強などのストレス、不規則な生活習慣などが考えられます。また頻繁なパーマやカラーリング、負荷のかかる髪型なども、髪の毛にダメージを与え薄毛を促進しやすいです。

特に現代の10代～20代は学業や仕事、人間関係など多くのストレスを抱えがちです。これらのストレスが慢性化すると、自律神経のバランスが崩れて血行不良を引き起こし、薄毛を加速させることがあります。

分け目はげの原因に脱毛症・薄毛を伴う疾患の疑いがあれば専門家へ相談

分け目はげの原因として、脱毛症や薄毛を伴う疾患が疑われる可能性もあります。

脱毛症や薄毛を伴う疾患の例は、以下の通りです。

• 男性型脱毛症（AGA）
• 女性男性型脱毛症（FAGA）
• 円形脱毛症
• びまん性脱毛症

これらの疾患は、初期段階で分け目が広がる症状が見られることがあります。放置しておくと症状が進行し、より広範囲に薄毛が進む可能性もあります。

もし分け目はげが気になる場合は、早めに専門家に相談しましょう。治療方法は原因となる疾患によって異なりますが、早期治療により改善しやすくなります。

参考

男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン

分け目はげの治し方｜自分で改善・予防する方法とは？

分け目はげの改善は生活習慣の見直しに加え、以下の具体的なケアを取り入れることが重要です。

• 髪の毛や頭皮の保湿・トリートメント
• 紫外線対策
• 頭皮マッサージの実施
• 育毛剤の利用
• サプリメントの摂取

紫外線は髪の毛や頭皮を傷めるため、外出時には帽子を着用したり、頭皮用の日焼け止めスプレーを使用したりするなどで対策しましょう。また頭皮マッサージは血行を促進し、頭皮環境を整える効果が期待できます。

育毛剤の使用も有効です。市販の育毛剤には、血行促進や発毛促進効果が期待できる成分が含まれているものが多くあります。さらに、サプリメントの摂取により必要な栄養を補うのもおすすめです。

参考

「ヘッドスパ」における頭皮マッサージ基本手技が心身に及ぼす影響

治療・対策中に試したい分け目はげが気になる時の隠し方

分け目はげが気になる方は、髪型やヘアアレンジを工夫すると良いでしょう。

ここでは、男女別に分け目はげをカモフラージュできる髪型やヘアアレンジを紹介します。

男性向けの髪型・ヘアアレンジ

分け目はげが気になる男性におすすめのヘアスタイルは以下です。

• ショートヘア
• ソフトモヒカン
• アップバングショート

ショートヘアは髪全体が短いため、分け目が目立ちにくく、清潔感のある印象を与えます。特にトップにボリュームを出したショートヘアは、分け目を気にせずスタイリングできるでしょう。

ソフトモヒカンは、トップにボリュームを持たせることで、分け目を自然に隠すことが可能です。スタイリング剤で髪に動きをつければ、よりオシャレな印象に仕上げられるでしょう。

またアップバングショートは、前髪を立たせることで分け目を気にせずスタイリングできます。トップにボリュームを出すことで顔周りを明るく見せ、爽やかな印象を与えます。

女性向けの髪型・ヘアアレンジ

分け目はげが気になる女性におすすめのヘアアレンジは以下です。

• 前髪を作る
• 分け目を変える
• ボリュームを出す

前髪を作ることは、分け目を隠す最も簡単な方法の一つです。シースルーバングは軽やかで抜け感があり、ぱっつん前髪は厚みで分け目をカバーできます。

また、分け目を変えるのも有効です。ジグザグ分けは、直線的な分け目よりも自然で、分け目が目立ちにくくなります。

ボリュームを出すことで、分け目を視覚的に目立たなくさせることもできます。パーマをかけたり、トップにボリュームを出したりすることで、ふんわりとした印象になり、分け目が目立ちにくくなるでしょう。

分け目の薄さが気になったら早期にはげ対策を始めましょう

分け目はげは遺伝的な要素だけでなく、生活習慣やストレスなど、さまざまな要因が複雑に絡み合って起こります。

分け目の薄毛は放置すると進行する可能性があるため、早めの対策が重要です。まずは生活習慣を見直し、バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけましょう。また、頭皮マッサージや紫外線対策など、自分でできるケアも積極的に取り入れることも大切です。

それでも改善が見られない場合は、原因が脱毛症や薄毛を伴う疾患の可能性があります。脱毛症や薄毛を伴う疾患の場合はセルフケアでの改善は難しいため、できるだけ早い治療が必要です。

薄毛は早めの対策が将来の髪の毛の健康につながります。分け目の薄毛に悩んでいる方は、まずは専門家に相談してみましょう。