分け目が薄く地肌が見えていると、はげているのではないかと気になる方は多いのではないでしょうか。

ヘアセットをする際に、センター分け（センターパート）など、いつも同じ位置で分け目をつくっている方は、その部分の分け目から薄毛に発展することがあるため、注意が必要です。

本記事では、分け目はげと薄毛のそれぞれの基準について解説するとともに、治し方も紹介します。

自分の分け目がはげているのか、薄毛に発展しているのかを確認し、気になる方は治し方も参考にしてください。

薄毛はどこから？分け目はげとされる基準は

髪の分け目部分の地肌が目立って見える分け目はげですが、どこからが薄毛なのか明確な基準自体はありません。

ただ、以前より地肌の露出が多くなっていると感じる場合は、分け目周辺の薄毛が進行していると考えられます。

鏡を使って以下のポイントを確認してみてください。

チェックポイント	薄毛が進行している可能性のある場合の具体例
分け目の幅	・1cm以上の幅がある ※健康な髪の毛の場合の分け目の幅は5mm程度
髪の密度	・分け目の両サイドの髪の密度が以前と比べて低下している ・以前より髪の毛の太さや本数が減っている、頭皮が透けて見えるなどの変化が見られる
頭皮の見え方	・分け目から頭皮が透けて見える面積が以前と比べて増加している ・頭皮が透けて見える面積が1平方cm以上ある

上記のポイントは個人差もあるため、あくまで1つの判断基準として、定期的に確認することが大切です。

分け目はげは10代や20代からも起こる可能性がある

分け目はげは、年齢や性別に関わらず、若い人や女性でも起こる可能性があります。

特に現代の10代〜20代は学業や仕事、人間関係など多くのストレスを抱えがちです。これらのストレスが慢性化すると、自律神経のバランスが崩れて血行不良を引き起こし、薄毛のリスクに繋がることがあります。

ストレスが原因の薄毛はセルフケアなどでも改善の余地があります。若い方や女性で分け目はげが気になる場合は、原因を確認し焦らずに対策を行いましょう。

参考 若はげの原因は対策しても治らない？10代・20代からできる対処方法を紹介

分け目はげの治し方はある？原因別に紹介

分け目はげを引き起こす原因はいくつかあり、それぞれの原因に沿った対策・改善方法を紹介します。

思い当たる原因を確認して実施してみてください。

栄養バランスが偏った食生活｜バランスの良い食生活を

栄養バランスの偏った食生活は、分け目はげを引き起こす大きな原因の1つです。

髪は食事で摂取した栄養素から作られるため、栄養が偏った食生活を続けていると、髪の毛の生成・成長に悪影響を与え薄毛に繋がります。

バランスの取れた食事を心がけることで必要な栄養素を補い、髪の毛の健康を維持しやすくなります。

中でも髪の毛のために重要な栄養素として、タンパク質（ケラチン）や亜鉛、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンDが挙げられます。下記の表でその栄養素を含む、具体的な食べ物を紹介いたします。

栄養素	具体的な食べ物の例
タンパク質 （ケラチン）	・牛肉、鶏肉、豚肉 ・卵 ・大豆
亜鉛	・牡蠣 ・チーズ ・レバー
ビタミンA	・ほうれん草 ・にんじん ・レバー
ビタミンB群	・卵 ・青魚 ・レバー
ビタミンD	・鮭 ・きくらげ ・干ししいたけ

ケラチンはタンパク質の一種で、髪の毛の80〜90％を占める主成分です。髪だけでなく皮膚や爪の健康を維持する役割もあります。

亜鉛やビタミンは髪の毛の主成分ではありませんが、髪の毛（ケラチン）を構成するために欠かせない栄養素です。タンパク質だけではなく、亜鉛やビタミン類も意識して摂取しましょう。

参考 栄養に関する基礎知識｜国立循環器病研究センター

過度なストレス｜自分にあったストレス解消法を

過度なストレスも分け目はげを招く場合があります。

ストレスを感じるとコルチゾールというホルモンが分泌されます。コルチゾールは、一時的には体を活性化させるホルモンです。しかし慢性的に分泌されると自律神経のバランスが崩れ、ホルモンバランスの乱れや血行不良を引き起こし頭皮環境の悪化に繋がることがあります。

身体を動かしたり趣味に没頭するなど、自分に合ったストレス解消法を探して、ストレス発散の時間も大切にしてください。

睡眠の質の低下・睡眠不足｜睡眠の質を高め十分な睡眠時間を確保する

質の悪い睡眠・睡眠不足は髪の生育を阻害します。

睡眠が浅く、十分な睡眠時間を確保できないと、成長ホルモンが十分に分泌されず、健康な髪が育ちにくくなったり脱毛しやすくなったりするため、分け目はげが目立ちやすくなることに繋がります。

就寝前には身体と脳をリラックスさせ、睡眠の質を高めることと、十分な睡眠時間を確保することを意識してみてください。

良質な睡眠をとるための具体的なポイントは、以下をおさえておきましょう。

• 就寝3時間前までに食事を摂り終える
• 就寝1～2時間前からスマホ・PCを触らない
• 就寝1～2時間前に入浴する
• 寝る部屋はなるべく暗くする
• 寝具は身体に合ったものを使う
• 寝る前に身体を温める習慣を取り入れる

参考

睡眠と代謝の密接な関係 ｜筑波大学

住宅照明中のブルーライトが体内時計と睡眠覚醒に与える影響

同じ髪型を繰り返す｜ヘアスタイルを変える

ヘアセットをする際に、センター分け（センターパート）など、いつも同じ位置で分け目をつくっている方は、その部分が薄毛に繋がる可能性があります。

分け目部分の髪を引っ張りやすい髪型が続くと、常に髪の毛が引っ張られる方向が一定になり、毛根や頭皮に大きな負担がかかることで、牽引性脱毛症を起こす場合があります。

いつも同じ位置で分け目をつくらないように、定期的にヘアスタイルを変えることを検討してみてください。

AGA・FAGA｜病院などで治療を受ける

男性はAGA（男性型脱毛症）、女性はFAGA（女性男性型脱毛症）の発症により、分け目はげを起こす場合があります。

AGAは進行性の脱毛症であり、自然治癒は期待できません。

また、AGAに対して対策をおこなわなかった場合、薄毛が進行してしまいます。心当たりがある方は、深刻化する前に早めに専門のクリニックで診察を受けることが重要です。早期治療により改善する可能性が高まります。

参考

男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン

日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン

治療・対策中の分け目はげの隠し方

分け目はげの治療や対策中ではあるが、今すぐにどうにかしたいと思う方は、分け目はげが目立たない・気にならないような髪型にするという手もあります。

髪を短くカットしてトップにボリュームを出すヘアスタイルがおすすめです。

それぞれの写真を参考に以下の髪型を検討してみてください。

• ベリーショート
• ソフトモヒカン
• アップバングショート

ベリーショート

ベリーショートは髪を全体的に短くカットした、王道といえるヘアスタイルです。

髪を立ち上げやすくすることで、トップのボリュームを出しやすく、分け目はげを自然に隠せます。

ソフトモヒカン

ソフトモヒカンはトップの長さを残し、その他の部分を短くカットしたヘアスタイルです。

髪を自然にトップに寄せるため、分け目はげを隠せます。ベリーショートでは地肌が透けて気になるという方も、長めに残した髪でカバーしやすく、かつトップに分け目を作る必要がありません。

アップバングショート

アップバングショートは、全体を短くカットし、バング（前髪）をアップ（立ち上げ）にするヘアスタイルです。潔く額を全開にすることで清潔感や凛々しさが生まれ、薄毛部分ではなくアップバングや額・顔に視線を向けさせる効果も期待できます。

分け目はげで髪が薄い、これからが不安と感じる方は育毛剤の使用もおすすめ

薄毛といえるまでではなくとも、分け目はげやこれからの髪の毛が気になるという方は、育毛剤の使用もおすすめです。

育毛剤は、元気な髪の毛を維持し、薄毛や抜け毛の進行を防ぐ効果が期待できます。

育毛効果が見込めるので薄毛対策はもちろん、頭皮環境の改善（血行促進など）の効果も見込めます。

市販の育毛剤でも効果が期待できるため、手軽に始められる対策として取り入れることを検討してみてください。