頭皮マッサージは育毛や薄毛に効果があると聞いたことがあるのではないでしょうか。

ヘッドマッサージとも呼ばれていて、自分でやったことがなくても美容室やサロンで体験したことがある方もいると思います。

本記事では、実際に頭皮マッサージが育毛に効果があるのかを解説し、効果的な頭皮マッサージのやり方も紹介しています。

頭皮マッサージのリスクやマッサージ器でのマッサージとの違いも解説しているので、頭皮マッサージを始める際は参考にしてみてください。

頭皮マッサージは育毛に効果がある？

頭皮マッサージが育毛に効果があるかについては、完全に断言することはできません。

しかし、頭皮マッサージには血行促進効果、ストレス軽減効果、頭皮を柔らかくする効果があることが科学的に証明されているため、マッサージを正しい方法で継続することで育毛への効果が期待できるかもしれません。

下記で、頭皮のマッサージの効果を詳しく解説しています。

血行促進効果

頭皮の血行が良くなると、毛根への酸素や栄養の供給が増え、髪を作る毛母細胞が活性化します。また、老廃物の排出も促進され、髪が育つための健全な環境が整います。

これが育毛の第一歩となります。

ストレス軽減効果

ストレスが溜まると、ホルモンの関係で毛髪の成長サイクルが乱れ、抜け毛が増加したり、頭皮の血管の収縮により血流が悪化します。

しかし、頭皮マッサージをすることでストレスが軽減できるうえに、直接的に頭皮の血流を良くすることができます。

頭皮を柔らかくする効果

頭皮マッサージには、硬くなった頭皮を柔らかくし、頭皮の動きを改善する効果もあります。

1週間継続することで頭皮の柔軟性が向上し、毛穴の角度が上がることで髪の立ち上がりを改善する効果も見込めます。

参考：「頭皮マッサージ／効果と方法」花王株式会社

頭皮マッサージのやり方をイラストで解説！

1.こめかみをほぐして頭全体の血行を改善

頭皮マッサージを行う際には、はじめにこめかみをほぐして頭全体の血行を促進するのが効果的です。

両方のこめかみに親指の付け根の部分を押し当て、左右の目を吊り上げるようなイメージで手を押しあげます。

目を吊り上げた状態で、さらに手を押し上げるようにして親指の第1関節を起点に手を回し、気持ちいい強さでマッサージしましょう。

こめかみの皮下にある側頭筋が刺激されて血行を促進し、髪の毛が成長しやすい環境を作る効果が期待できます。

2.首筋を押し上げてコリをほぐす

首の筋肉が硬いと筋緊張によって血管が圧迫され、血液循環が悪くなるため、こめかみのマッサージを済ませたら、首筋をマッサージしてコリをほぐしていきます。

頭の後で両手を組み、両方の親指の腹を首の付け根に押し付け、ゆっくりと上に移動しながらマッサージしていきましょう。

首のマッサージを済ませたら組んでいた手をほどき、両手の指先で後頭部を包むようにして、少しずつずらしながら押しあげていきます。

後頭部をマッサージする際には、爪で頭皮を傷つけないよう気を付けてください。

3.頭皮をリラックスさせるツボを押す

こめかみや首、後頭部のマッサージを済ませたら、頭皮にあるツボを押圧して仕上げましょう。

頭皮のてっぺんあたりには、百会（ひゃくえ）と呼ばれるツボがあり、このツボを刺激することで自律神経が整い、リラックス効果を得ることができます。

親指の第一関節を百会に押し当て、気持ちよく押圧するのがポイントです。

参考：地肌マッサージの頭皮への作用

《頭皮マッサージの効果的な頻度》

頭皮マッサージは、1日1〜3回（朝・入浴時・就寝前）、各3分程度が効果的です。

忙しい場合は週3回の入浴時でも効果があります。

継続がカギなので、無理なく続けられる頻度から始め、徐々に増やすのがおすすめです。

頭皮マッサージはしないほうがいい？リスクはある？

前述の通り、頭皮マッサージをすることで様々な効果を得ることができますが、やり方やマッサージの頻度によっては逆効果になってしまう可能性もあります。

正しく頭皮マッサージを行うために、リスクとその対策を解説します。

枝毛や切れ毛など髪質が悪化する原因になる

髪の毛の構造の一番外側には「キューティクル」が存在し、髪の内部を外部刺激から守る役割を果たしています。

強すぎる頭皮マッサージや高頻度なマッサージにより髪同士の摩擦や指との接触が増え、キューティクルに損傷を与える可能性があります。

キューティクルが破壊されると、毛髪の内部までダメージが進行し、枝毛や切れ毛といった髪質トラブルの原因となります。

頭皮マッサージを行う際は、髪の毛を引っ張ったり強く擦ったりしないように注意しましょう。

頭皮が傷つき炎症が起こる

マッサージをするときに頭皮が傷つくことで炎症を起こしてしまう可能性があります。

頭皮の表面は肌と同じように柔らかいため、爪を立ててのマッサージや強すぎるマッサージ、頻度の高いマッサージは頭皮に傷がつく原因となります。

頭皮が傷つくことにより頭皮の炎症が起こると、ニキビのような吹き出物ができ頭皮環境が悪化してしまいます。

頭皮環境を悪化させないよう、マッサージの強さや頻度には十分注意し、万が一傷つけてしまっても雑菌が入らないよう、マッサージをする際は手を清潔な状態にすることを心がけましょう。

また、マッサージの頻度は1日1〜3回に留めましょう。

毛根へ負担がかかる

強すぎる力でのマッサージや頻繁なマッサージ（1日に何度も行うなど）は、毛根に過度な負担をかけてしまいます。

毛根への過度な負荷は髪の成長サイクルに悪影響を及ぼし、細く短い毛が増える、本来の毛周期よりも早く抜ける、健康的な毛が生えにくくなるなどの問題が生じることがあります。

また、強い力によるマッサージで髪が物理的に抜けてしまうリスクも考えられます。

頭皮マッサージを効果的に行うためには、気持ち良いと感じる程度の力加減で頭皮を刺激し、頻度も1日1〜3回程度の適度なペースを守ることが大切です。

頭皮マッサージ器でも同様の効果が得られる？

ここまで、手で行う頭皮マッサージについて解説してきましたが、頭皮マッサージ器を使用してのマッサージを検討している方もいるのではないでしょうか。

マッサージを手で行う場合と機械を使う場合の違いやそれぞれのメリット、デメリットを解説します。

評価項目	手	マッサージ器
コスト面	◎	△
力の調整のしやすさ	〇	△　 ※機械による
長時間した場合の疲労	△	◎
刺激の一貫性	△	◎
届きにくい部位へのアクセス	△	◎
場所を選ばない利便性	◎	△
時間効率	△	〇
リラクゼーション効果	◎	〇
特殊機能 （超音波・EMS・LED等）	✕	◎　 ※機械による
衛生管理のしやすさ	〇	△　 ※機械による
初心者の効果の得やすさ	〇	◎
準備の手間	◎	✕　 ※電源ON、充電など

それぞれ、メリット、デメリットがありますが、自身の頭皮状態や生活習慣に合わせて、最適な方法を選択しマッサージを継続することが重要です。

両方の方法を組み合わせて使用することで、それぞれのメリットを活かすこともできます。

結局、頭皮マッサージを続けた結果、どうなるの？

ここまで、頭皮マッサージの効果や方法、リスクなども解説しましたが、結局頭皮マッサージを続けるとどうなるのでしょうか。

下記で、頭皮マッサージを続けた結果の例を紹介します。

気になる方は参考にし、頭皮マッサージを始めてみる、あるいは継続するかの判断基準にしてみてください。

参考：「頭皮マッサージ／効果と方法」花王株式会社

参考：「「ヘッドスパ」における頭皮マッサージ基本手技が心身に及ぼす影響」日本化粧品技術者会誌

【まとめ】頭皮マッサージは、正しく行えば頭皮に良い影響がある

研究結果からも分かるように、頭皮マッサージは正しい方法、頻度で行うことで頭皮に良い影響を与えます。

継続することで育毛の効果も見込めるため、すぐに効果が出なくとも、習慣化するなどして継続してみましょう。