女性にとって臭いのお悩みは気持ちが落ち込む大きな一因。特に、衣服などで覆われている体とは違い頭はあらわになっている分、気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、頭皮の臭いが発生する原因とともに臭いを消すためにするべきケア・対策を解説します。

最後まで読むと頭皮の臭いの改善策が分かり、不安の解消に役立つはずです。頭皮の臭いが気になる方はぜひ参考にしてください。

頭皮の匂いに悩む女性は意外と多い

実は、頭皮の臭いは女性の中でも悩んでいる方が多いです。

あるアンケート調査によると、20代～50代の女性400人中、約半数の人が頭皮の臭いが「気になったことがある」と回答しています。

特に髪の毛が長く毛量が多い傾向にある女性は、髪の内部が蒸れやすく臭いの元となる菌の増殖を招きやすいということを覚えておきましょう。

参考 20代～50代の女性400人中、約半数の人が「自分の頭皮のにおいが気になったことがある」

頭皮の匂いが臭い原因

頭皮が臭くなる原因は主に以下の5つです。

• 誤ったヘアケア方法
• 脂っこい食事や糖分が多い食べ物の摂りすぎ
• 睡眠不足
• 運動不足
• 過度なストレス

頭皮の臭いを消すためには、まずこれらの原因を詳しく確認していきましょう。

誤ったヘアケア方法

洗髪の際に髪の予洗いが不足していたり、シャンプーを泡立てずに頭皮につけたりしていると頭皮を均等に洗えず、髪に付着した皮脂が残ってしまい臭いの原因になる場合があります。

また、シャンプーやコンディショナーをよくすすいだつもりでも、実際にはすすげていない場合があります。このような洗い残しが皮脂詰まりや皮脂汚れを引き起こし臭いに繋がることがあります。

脂っこい食事や糖分が多い食べ物の摂りすぎ

脂っこい食事や糖分が多い食べ物を摂りすぎる食生活は、皮脂が過剰に分泌される恐れがあり、頭皮の臭いの原因に繋がります。

また、カロリーの摂りすぎは中性脂肪の蓄積につながる上、頭皮を含む全身からの皮脂分泌が増えるため、頭皮の臭いはもちろん、体臭自体が気になりやすくなることも考えられます。

睡眠不足

睡眠不足も頭皮の臭いの原因になり得ます。睡眠不足が続くとホルモンバランスが乱れ、皮脂の分泌が増えることがあるため注意が必要です。

また、睡眠時間が足りていないと、日頃から頭皮に受けているダメージが回復できないため、どんなお手入れをしても臭いが続くことがあります。

運動不足

運動不足であまり汗をかかないと皮脂が酸化しやすくなるので、頭皮の臭いが強くなることがあります。

日ごろから汗をかかなくなることで汗腺の働きも悪くなります。働きの悪い汗腺からは汗に老廃物やアンモニアなどが含まれ、雑菌と混じると悪臭を放ちます。また、通常の汗と比べるとベタベタとしており蒸発しにくく、肌の表面に残りやすいため注意が必要です。

過度なストレス

過度なストレスも頭皮の臭いの原因に繋がります。ストレスは免疫力を下げ、頭皮の常在菌のバランスを崩すため、臭いの元となる菌が発生しやすくなります。

さらに、ストレスを感じると男性ホルモンが活発になり、活性酸素も大量に作り出します。男性ホルモンにより皮脂が過剰に分泌し、脂と活性酸素が結びつくことで「過酸化脂質」が発生すると、これも気になる臭いの原因となります。

毎日頭を洗っても臭いのはなぜ？

毎日しっかり頭を洗っているにも関わらず頭皮の臭いが気になるという方は、シャンプー選びや洗髪の仕方が間違っている可能性があります。

洗浄力の強いシャンプーを使用している場合、頭皮に必要な皮脂まで落としてしまい、頭皮の臭いを発生・悪化させる場合があります。

また、熱いお湯を使っている場合も必要な皮脂が落とされて頭皮が乾燥し、後から余計に皮脂が分泌されてしまうことに繋がるため注意が必要です。

頭皮臭を消すためにするべきケア・対策

頭皮の臭いを消すためにするべき対策は以下の通りです。

• 自分の頭皮の肌質に合ったシャンプーを使う
• 正しいヘアケアを行う
• 食事内容を見直す
• 質の高い睡眠をとる
• 適度に運動をする

自分の頭皮の肌質に合ったシャンプーを使う

頭皮の臭いを消すためにまずは、できるだけ自分の肌質に合う刺激の少ないシャンプーを使いましょう。頭皮に必要な皮脂を落としすぎないことが改善に繋がります。

おすすめなのは、アミノ酸系やベタイン系などの洗浄力が穏やかなシャンプーです。頭皮の乾燥を感じる場合、保湿成分配合のシャンプーを使うのも良いでしょう。

刺激が特に気になる場合は、植物由来などの天然由来成分が配合されたものやオーガニックのものを選ぶのがおすすめです。

また、以下の人工成分が入ったシャンプーは避けるのが無難です。

• 合成着色料
• 合成香料
• エタノール
• シリコン
• 防腐剤 など

正しいヘアケアを行う

頭皮の臭い対策のため、正しいヘアケアを行うことを意識しましょう。ヘアケアで最も重要な洗髪は、下記の順番で丁寧に行うことがポイントです。

1. シャンプーを使う前にブラッシング・予洗いで大まかな汚れを落とす
2. 使用するシャンプーの量はコイン大を目安にして「適量」を守る
3. 力の入れ方を調整して頭皮をもみ込むように洗髪する
4. 流し残しがないように十分にすすぐ

予洗いで髪の毛や頭皮の汚れを落としておくことで、皮脂汚れを浮かせやすくなります。また、頭皮に余分な皮脂が残っていると臭いの原因になるので、シャンプーをしっかり泡立てて丁寧に頭皮を洗いましょう。

前述通り、皮脂を落とそうとして洗い過ぎると、頭皮の臭いを悪化させる場合があります。すすぐ際は38℃程度のぬるめのお湯ですすぎ残しがないよう、洗浄にかかった時間よりも長い時間をかけてすすぐのがおすすめです。

髪が濡れた状態を放置すると雑菌が繁殖しやすくなるので、洗髪後はタオルでしっかり水気を取り、ドライヤーで根元から早めに乾かすことが大切です。

参考

ヘアケアの正しい順番！各手順のやり方やコツ・注意点を徹底解説

髪の毛に最もやさしい乾かし方とは｜大阪教育大学

食事内容を見直す

普段の食生活を見直して栄養バランスのとれた食事をすることも、頭皮の臭い対策に効果的です。

脂っこい食事や糖分が多い食べ物は食べすぎないようにするのはもちろん、以下のような頭皮の臭いを抑えることに繋がる栄養素を摂取することもおすすめです。

栄養素（期待できる効果）	具体的な食材
ビタミンC・ビタミンE（抗酸化作用）	ブロッコリーやアーモンドなど
ビタミンB2（糖質や脂質の代謝を促す）	レバーや牛乳、卵、納豆など
ビタミンB6（皮脂の分泌量を抑える）	カツオ、マグロ、サケ、バナナなど

また、りんごやココアのような消臭効果が期待できる成分を含む食材を食べるのもおすすめです。

質の高い睡眠をとる

頭皮の臭い対策のためには、十分な睡眠時間を確保し、質の高い睡眠をとることも重要です。ホルモンバランスを整えることで頭皮環境が改善されるため、皮脂分泌を抑えることに繋がります。

なお、質の高い睡眠をとるには下記を意識して生活することが大切です。

• 食事は就寝3時間前までに済ませる
• 就寝前にアルコールを摂取しない
• 夕方以降にカフェインを摂取しない
• 就寝2～3時間前に入浴する
• 就寝30分前からPCやスマートフォンの使用を控える　など

参考 住宅照明中のブルーライトが体内時計と睡眠覚醒に与える影響

適度に運動をする

日頃から適度に運動をして汗をかく習慣をつけることで、汗腺の働きを良くしておくことも大切です。

なお、激しい運動は加齢臭の原因となるノネナールを発生させるため、ウォーキングなどの軽く汗をかく程度の運動がおすすめです。

ストレスを溜めないようにする

頭皮の臭い対策には、少しでもストレスを抑えながらこまめに解消することも大切です。

軽い運動や友人との食事、旅行など、自分なりのストレス発散方法を見つけてストレスが溜まり過ぎないようにしましょう。

女性は30代からの加齢に伴うミドル脂臭にも要注意！

ミドル脂臭は、使い古した油のようなニオイが特徴で、皮膚表面のブドウ球菌が汗に含まれている乳酸を分解・代謝することで発生する「ジアセチル」と、皮脂臭（中鎖脂肪酸）が混ざって発生します。

自律神経の乱れが原因となることが多く、女性でも30代以上から臭うことが分かっています。頭皮で発生することが多いため、髪の毛が長く量が多い傾向にある女性は、より強いニオイが発生する可能性もあります。

上述でも解説した生活習慣を整えることはもちろん、耳の周りや首の後ろを清潔に保つように意識して、スカルプケアができるシャンプーやこまめに水を飲むことで対策することがおすすめです。

参考

女性の頭皮のニオイは年齢で変化することを発見 30代がターニングポイントであることが明らかに

女性も30代後半から 加齢臭やミドル脂臭が発生

頭皮の匂いが気になる女性は臭いの原因を理解して対策を

頭皮の臭いの原因は、誤ったヘアケアはもちろん、生活習慣の乱れや過度なストレスが影響しているケースも多いです。

それぞれ、臭いの原因を理解して対策することで改善が見込めます。

また、女性でも加齢により頭皮の臭いを引き起こすことがあるため、気になる方はチェックをしてみることがおすすめです。

正しい生活習慣や頭皮ケアを心がけていても臭いが改善しない場合は、セルフケアでは改善が難しい可能性が高いです。一人で抱え込まずに専門家や医師へ相談することがおすすめです。